人事評価制度が過剰に厳しい会社では、安心して働くことはできない。東京都に住む総合職男性が働く某大手カード会社には
「累積5年強制降格」
なる制度が存在するという。“強制降格”というワードだけ見ても不穏だが、一体どんな制度なのか。(文:永本はな)
「若手から中堅の離職も止まらず、人事部は何を考えているのか全く分かりません」
この制度、聞けば地獄のような仕組みだった。
「管理職に規定年数で昇格できなければ、総合職から一般職への降格となり、年収100~300万円ダウンするというもの」
そうは言っても管理職になれる人数は初めから限られているだろう。男性によれば、やはり「弊社全体の95%以上は非管理職」であり、年々降格対象者が増え続けているという。年功序列よりも実力成果主義が掲げられる昨今とはいえ、これでは「未来に希望を持てません」と男性が嘆くのも頷ける。
「犯罪に手を染めた等、法に触れる行為をしたのであれば、それは致し方のない事と思いますが、長年企業に尽くしてきた先輩方が年々降格対象となり年収3割ダウンした姿を見ると、本当に辛いです」
また、男性は「私自身、新卒学生からOB訪問を求められた際、必ずこの制度についての説明をします」と明かし
「これからの未来を担う学生に入社早々、絶望の現実を突きつけたくない想いからです」
と誠実さを見せた。優秀な人材はこれで入社しないかもしれないが、致し方無いことだ。男性はこの人事評価制度を心底憎んでいる様子で、最後にこう心情を語った。
「弊社社員は本当に苦しんでいます。若手から中堅の離職も止まらず、人事部は何を考えているのか全く分かりません。社員をモノとしか考えていない姿勢に日々憤りを感じています」
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