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トートバッグの定番LLBeanの次がキタコレ→石炭を運ぶバッグをオンオフ用のアイテムにする世界線に震えた

2024年07月29日 18:31  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
キャリーケースや前持ちリュックなど、旅行やビジネスシーンで使うバッグを展開するエース。実は2023年秋より、ライフスタイルブランド「UNTRACK(アントラック)」も手掛けています。



同シリーズにある「Ventile(ベンタイル)」生地を使ったバッグは、オーセンティックな見た目と高い機能性に筆者も注目していました。



そんなアントラックから7月29日、オンオフ兼用トートバッグ「OUTDOOR PLUS/THE TOTE」が発売。


事前の内覧会で気になっていたので、そのディテールなどを紹介したいと思います。

アメリカで石炭を運ぶために使われたバッグ



このトートバッグ、1940年頃にアメリカで使われていた「コールバッグ」をモチーフにして企画されたプロダクトです。



内覧会で案内してくれた難波敏史さんは、「炭鉱で石炭を採掘した後、石炭を運ぶ用に使われていたのがコールバッグです。石炭つまり石を運ぶから、補強して強度を高めていました。それをビジネスバッグにしたら……というのがコンセプトなんです」と説明します。



正直言うと、最初それを聞いた時、「なんてマニアックなものをモチーフにしたのよ!」と思わず声が出ました笑。なんせ石炭運搬用のバッグですからね。



元ネタがそうなので、強度を高めるリベットがあったり、石炭の重量を支えるサブハンドルが付いたりしています。だいぶおかしい(ほめてる)。


どう考えても、ビジネスバッグに付ける仕様じゃないでしょう笑。



昭和の時代の「24時間戦えますか」のノリを感じた筆者ですが、難波さんはいたって真面目に話を続けます。



「13.3inch対応のPCスリーブ、スーツケースのプルドライブハンドルに固定して持ち運

べるセットアップベルトなど仕事用で使えます、という考え方で製作しています」


ちなみにボディは耐久性と撥水性に優れたコーデュラナイロンを採用し、ショルダーベルトは、短くしてワンショルダーとして肩掛けしたり、メッセンジャーバッグのようにナナメ掛けしたりもできます。

このビジネス用途と思えないハイスペックな仕様と機能性よ!



オリジナルのハンドル長さを忠実に再現しているので、サブハンドルを使うシチュエーション(→どんな場面だよ)をやってみました。


ノートパソコンを数台入れても型崩れしない頑丈さと、サブハンドルで安定して運搬できますね! このくらい頑丈だと、もうなんでもありでしょ!

L.L.Beanのトートバッグも元は氷の運搬用だった



ここでふと思い出したのが、アウトドアブランド「L.L.Bean(エル・エル・ビーン)」のトートバッグ、正式名称ボート・アンド・トート・バッグです。



今ではカジュアルなファッションアイテムとして扱われていますが、元々は氷の塊を運ぶためにつくられた「ビーンズ・アイス・キャリア」が原点。



時代を経て、今では『MEN’S CLUB BOOKS 男の定番事典(服飾品)』(婦人画報社/1987年発行)に取り上げられる名品に位置付けされています。



そう考えると、機能面にフォーカスして生まれたこのバッグが、新たな定番になる世界線があってもおかしくはなさそう。



なお、開発に携わった担当者は「世間一般のイメージとして、こういうトートバッグは『縦』が多いですが、これは『横』にアレンジしさらに奥行き=マチも広くして、カバンの黄金比からちょっと逸脱したような感じです」と本製品の特徴を説明するのでした。


ラインナップは「トートWS」(2万9,700円)、「トートWM」(3万1,900円)、「トートV」(3万3,000円)の3タイプが用意。



「こういう形のかばんって、世の中にあんまり見ないですが、それが余計にまたかっこいいよね」と言う難波さんの言葉が耳に残ります。



公式サイト、オンラインストア、百貨店、専門店で扱われているので、オンオフ兼用のバッグを探しているなら、選択肢の一つにあってもよいかと思いました。



金井唯 かないゆい 編集者、ライター。採用広告の営業、制作ディレクターを経たロスジェネ世代となり、HR領域を担当する。主に働き方や職場環境など扱うほか、モノ好きであるためアウトドアギアなども手掛ける。ライフワークはスノーボードとストリートスナップ。※プロフィール画像は札幌の写真家・水上ゴロウ氏が撮影 この著者の記事一覧はこちら(金井唯)