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先日、年金の支給停止案内がありました。不動産収入も停止の理由になりますか?

2024年07月28日 18:31  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、給与収入と不動産収入がある方の年金の支給停止理由について、専門家が解説します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。

今回は、給与収入と不動産収入がある方の年金の支給停止理由についてです。

Q:先日、年金の支給停止案内がありました。不動産収入も停止の理由になりますか?

「給与収入と不動産収入がありますが先日、年金の支給停止案内がありました。不動産収入も停止の理由になりますか?」(まこさん)

A:在職老齢年金制度で年金が支給停止される収入の計算に不動産収入は含まれせん

60歳以降も厚生年金に加入しながら働き、さらに年金を受給する場合は「在職老齢年金制度」により、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止されることがあります。

年金がカットされる収入とは、「月給+ボーナスの12分の1+老齢厚生年金(報酬比例部分)の月額を足した金額」が50万円を超えた場合です。この在職老齢年金制度で支給停止になるかどうかの計算に、不動産収入は含まれません。

年金の支給停止案内が届いたのは、「月給+ボーナスの12分の1+老齢厚生年金(報酬比例部分)の月額を足した金額」が50万円を超えたからということになります。

ちなみに不動産収入だけではなく、自営業での収入や、個人年金保険の満期金、株式投資等で得た収入についても、「在職老齢年金制度」を計算する際には含まれません。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)