7月24日、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)はFIM MotoGPスチュワードパネル(審査委員会)の最高責任者でチェアマンを務めるフレディ・スペンサーが2024年シーズン終了時に退任し、後任としてサイモン・クラファーが就任すると発表した。
MotoGPスチュワードパネルは、独立した委員会として2019年に創立されて、3人体制でレースに帯同。IRTA(国際ロードレーシングチーム連盟)がチェアマン、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が2人のメンバーを指名し、FIMとドルナスポーツの代表者で構成されるパーマネントビューローによって任命が承認される。
彼らは規則に従って、全てのインシデントを確認し、違反がある場合にペナルティを適用するかどうか、どのペナルティを与えるかなどを決定して裁定を下す。
2019年からはスペンサーが委員長を務めていたが、今シーズン終了時に退任することになった。2名の現職、アンドレス・ソモリノスとタマラ・マトコは来年も役職を継続する予定だ。
そして、スペンサーの後任としてクラファーがチェアマンに就任する。クラファーも元ライダーであり、世界選手権に参戦していた。現在はMotoGP公式放送のピットレポーターを担っており、ピットレーンや会見場からレース解説のサポートをしている。
近年の大会では、スペンサーの下すペナルティの内容や対象のライダーに一貫性がないとして、批判も相次いでいた。来季からクラファーに交代することで、公正なジャッジが下されることが期待される。
■フレディ・スペンサー
「スチュワードパネルの初代チェアマンを務め、現在の素晴らしい人材と手順を確立するために尽力できたことは喜ばしいことだ。チェアマンに就任するよう依頼を受けたとき、スポーツに貢献したいと思いから、その役を引き受け、その在任期間を誇りに思っている。将来のエキサイティングなプロジェクトを楽しみにしている。チームがサイモン・クラファーと共に素晴らしい仕事をしてくれると確信している」
■サイモン・クラファー
「この新しい挑戦を本当に楽しみにしている。この変更と任命を受け入れることは、私がとても楽しんできた役割を離れることを意味するので、軽々しく決断したわけではないが、MotoGP解説者として7年間務めた後、何か新しいことに挑戦する準備ができている」
「私はライダー、技術者、コーチ、ジャーナリストとしてバイクに乗っているときも乗っていないときも、この新しいポジションに取り組む。そして何よりも、我々のスポーツへの愛と競技者への敬意を持って取り組む。この責任を託され、この役職に指名されたことを光栄に思う」