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「NOT A HOTEL」、NIGO®がディレクションした新ハウス発表 海外販売を開始しIPOも視野に

2024年07月23日 10:01  Fashionsnap.com

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 NOT A HOTELが、同社として初となる事業戦略発表会を開催し、新ハウス「NOT A HOTEL TOKYO」「NOT A HOTEL RUSUTSU」「NOT A HOTEL SETOUCHI」の建設と、海外富裕層をターゲットにした英語版サイトの立ち上げを発表した。

 「NOT A HOTEL TOKYO」(今秋販売開始予定)は、「ケンゾー(KENZO)」のアーティスティック ディレクターを務めるNIGO®がディレクションを担当。「NIGO®の頭の中をNOT A HOTELで表現すること」をコンセプトに掲げ、屋根の上に設置された5メートルを超えるカウズ(KAWS)の「コンパニオン(COMPANION)」彫刻やジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé)のヴィンテージチェアなど、アートコレクターとしての一面も持つNIGO®がセレクトしたアーティストの作品たちがハウスを彩る。プールに「ヒューマン メイド(HUMAN MADE)」のアイコンであるアヒルが浮かぶほか、邸内には本格的な茶室も備える。なお、「NOT A HOTEL TOKYO」の所在地は千葉県富津市。厳密には東京都ではないが、NOT A HOTELの濱渦伸次代表取締役CEOは「ディズニーランド方式です」と説明し、会場を沸かせた。

 北海道のルスツリゾートを所有運営する加森観光との協業で開発した「NOT A HOTEL RUSUTSU」(2025年冬販売開始予定)はノルウェーの建築デザイン事務所「スノヘッタ(Snøhetta)」が手掛けた。天文学の「天頂」という概念からインスピレーションを得て、ルスツリゾートのスキー場山頂を貸し切って建設。風呂からは羊蹄山を一望でき、濱渦CEOは「世界一眺めの良いお風呂になるのでは」と自信を覗かせた。

 「NOT A HOTEL SETOUCHI」は、デンマークの建築家 ビャルケ・インゲルス(Bjarke Ingels)率いる建築設計事務所「BIG」が手掛ける日本初の建築となる。瀬戸内海のパノラマビューを望む広島県佐木島に「360」「270」「180」といった3つのヴィラを建設しており、7月23日に販売を開始。開業は2026年4月を予定している。

 また、これまで日本国内の顧客をターゲットに事業を展開してきたが、今夏全世界に向けてNOT A HOTELの販売を開始する。「YOUR HOME IN JAPAN」をテーマに、7月23日に英語版公式サイトを開設。資産規模100億以上の超富裕層をターゲットに、「NOT A HOTEL TOKYO」「NOT A HOTEL RUSUTSU」「NOT A HOTEL SETOUCHI」の3ハウスを販売する。まずはアメリカ、中国、韓国、シンガポールでの販売に注力し、体制が整い次第ヨーロッパにも手を広げる。海外に向けてはハイエンドのハウスに絞って展開し、NOT A HOTELのブランド価値を確立させる狙いだ。
 あわせて同社は、特定投資家向け銘柄制度(J-Ships)を用いて、シリーズBラウンドで約55億円を資金調達したことを発表。将来的には新規上場(IPO)を視野に入れる。濱渦CEOは「ようやく海外に向けてNOT A HOTELを発信する準備が整った。日本にはまだ魅力を伝えきれていない場所がたくさんあるので、素晴らしいパートナーと一緒に地域の価値向上に貢献していけたら」と語った。

■NOT A HOTEL:公式サイト