Q. おにぎりはアルミで包む方が安全って本当?
Q. 「簡単なお弁当として、おにぎりをラップで包んで会社に持っていくことがあります。最近、おにぎりをラップで包むと食中毒リスクが高くなり危険と言われました。アルミホイルで包むのが普通なのでしょうか? どちらが安全に持ち歩けますか?」A. ラップでもアルミでも安全性は同じ。大切なのは「衛生的に握る」ことです
おにぎりをラップで包むか、アルミで包むかといった議論は、SNSなどでも目にすることがあります。実は、衛生的に調理したおにぎりであれば、包むのはラップでもアルミでも大丈夫です。よく「アルミホイルで包むべき」という意見を見かけますが、アルミホイルで包むメリットとしては、第一に「食べるときに握りたてに近いおいしさ」が味わえることです。
アルミホイルで包めば海苔や米がべたつきにくく、握りたてに近い味が保ちやすくなります。
一方でデメリットは、米がラップに比べてアルミホイルにはくっつきやすいこと。また、アルミホイルは簡単にちぎれてしまうために、誤っておにぎりと一緒に口に入れてしまうことがあるという点でしょうか。
電子レンジでそのまま温められないことも、人によってはデメリットになるでしょう。
ラップで包む場合は、アルミホイルのメリット・デメリットと完全に真逆になります。
つなり、ラップもアルミホイルも一長一短あり、食べるときに好みにあった方を選ぶのがよいと思います。どちらで包む場合も、重要なのは作るときの雑菌を防ぐことです。
おにぎりは「手」で握るため、雑菌が付着しやすい料理ともいえます。
可能であれば、使い捨て手袋を着用した手で握るか、アルミで包む場合でも、作るときはラップで握り、それからアルミに包み直すなどの工夫が大切です。
また、他の一般的なお弁当と同様、熱いまま包むと雑菌が増えやすくなり危険です。
ラップでおにぎりを握った場合も、いったんラップを開いて熱い空気を逃がしてから、再度、きれいに包んで持っていくようにしてください。
平井 千里プロフィール
メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。(文:平井 千里(管理栄養士))