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中途採用52歳の経歴が嘘だらけだった 「業務経験豊富」のはずがPC操作すらおぼつかず

2024年07月20日 06:20  キャリコネニュース

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中途採用者にはそれ相応の経験やスキルが求められる。もし面接で話を盛ったとしても見破られるはずだが……。関東圏の50代の女性(営業)は、1年ほど前に中途入社してきたという「52歳女性」への怒りをぶちまけた。

「専門資格を持っている上、前職で相当の業務経験があるとの触れ込みで採用されたはずが、それがすべて嘘だと判明。やむを得ずデータ入力を依頼したが、PC操作もおぼつかない」

営業事務として入社したというが、PCすらろくに使えないから仕事がなく暇を持て余しているときもあるそう。しかしだからといって堂々とサボられたら、周りの社員はたまったものではない。怒る女性に編集部は取材。採用の経緯や現在の様子を聞いた。(文:天音琴葉)

彼女に頼むはずだった業務を外注「売上げは確実にマイナスです」

その職場では1年ほど前に有資格者の中堅社員が退職し、その代わりに採用されたのが52歳女性だった。本来なら試用期間中は契約社員だが、「有資格者かつ業務経験豊富」という本人の話を信用した会社は、フルタイム勤務の正社員として試用期間なしで採用した。ところがすべて嘘だったため、当該女性にお願いするつもりだった顧客対応業務は、やむを得ず外注しているそう。

「外注費削減のために引き受ける業務件数を減らしているので、彼女の部署の仕事が忙しくなることはありませんが、売上げは確実にマイナスです」

これではなんのために雇っているのかと部署の誰もが思っているに違いない。しかし、これだけの嘘をついている人物を採用過程で誰一人として見抜けなかったのだろうか。すると女性は「彼女はコネ入社だった」と明かした。

紹介したのは元取締役で、人事課長の元上司なのだそう。すでに退職したものの、人事課長はどんなにクレームが出ても、元上司に忖度するあまり何も対応しないのだとか。

しかし52歳女性はPCもおぼつかないレベルというから、女性を含め同じ部署の社員はやっていられないだろう。

「彼女は初日、業務終了後にシャットダウンではなく強制終了していました。社内チャットへの返信は、ほぼ定型文なのに1時間かかるくらいタイピングが遅いです。パワーポイントの画像差替ができない、エクセルの簡単な表計算が使えない、なんていうのはまだまだ高次元な話なんだと思いました。入社前の申告では、VBAもできるという話だったんですけどね……」

子どもは小中学生のはずが「保育園のお迎え」「公立小学校の入学式」!?

52歳女性は仕事ができないだけでなくサボり癖もあった。小中学生の子どもが2人いる、と入社時に聞いていた。だが、子どもを理由に休みや早退、中抜けを頻繁に繰り返すため、次第に女性は「本当かどうかも怪しい」と訝しむように。

「保育園のお迎え、公立小学校の入学式、私立中学受験、私立高校の入学式、私立受験説明会や授業参観、運動会、校外学習、学習塾の送迎……と、この1年間、このような行事を理由に遅刻・早退・中抜けを繰り返していたのですが、彼女の話の通りなら子どもは少なくとも4人いる前提です。人事課からは、入社時点で子ども2人という話を聞いていたので、そもそも辻褄が合いません」

人事課が子どもの人数や年齢を間違って伝えてきた可能性もあるだろうか。だが女性は、そうではなく、子どもをダシに休んでいると感じているようだ。そう思う根拠を次のように話す。

「運動会や授業参観だと言って休んだ日と、実際の開催日が違うことがありました。彼女の子どもがいるという私立高校の選抜クラスに、弊社社員の子どもも通っていますが、『彼女と同じ苗字の子どもがいない』と話していました。1年そこそこでも違和感のあるエピソードがたくさんありすぎて、もう少しマシな設定はなかったのかな?と思います」

子ども理由以外にも、事前申告なく数時間ほどの私用外出を頻繁にするため、所定労働時間に満たないこともあるそう。あるとき依頼された業務をこなせず指摘を受けると、またしても「子どもが~」と言い訳にしたため、女性は時短勤務を提案したくなったようだ。

「でも、子どもが理由なら、と時短勤務を提案しようものなら『ワーママへのパワハラだ』と、人事課を巻き込んでの大騒ぎになるでしょうね。なぜなら彼女には、無断での私用外出、私物スマホを持っての長時間離席、ほかにも仕事の締め切りを守らない、私語も多い、などと注意しましたが、そのたびに『パワハラだ』と人事課に駆け込まれました。私語については、通路や給湯室などで長時間立ち話していることが多く、他部署からもよく指摘を受けています。話しかけられた側も困っているという訴えがたびたびあるため、程度をわきまえるよう注意したら、『人間関係の切り離しだ』と言われました」

無茶苦茶な言い分だが、人事課長は彼女の紹介者である取締役に忖度し、あろうことか女性を叱責したという。

「『せっかく優秀な人材を採用しても、上手く使えないならマネージャー失格だ!』と言われたことがあります。彼女の申告の経歴と実際の能力にかなりの相違があることを伝えても、それを育成するのは部署の務めだと返されるばかりです」

そのため彼女との関わりを避ける社員が増えているのだとか。

「余程のことでないとほかの社員は注意もしません。下手に関わると人事課を巻き込んだ騒ぎになるので、何の得にもなりませんから。今回の件は、リファラル採用(社員が友人や知人を紹介する)にありがちなミスマッチの典型例だと思っています。リファラル採用は紹介情報と実情とのギャップがないか、事前調査を徹底すべきです。しかし今回のケースは、ギャップがあるのを知っていたのに、配属先に隠していたのかもしれませんが……」

一方で当該女性は「あと8年、のんびり過ごさせてもらえればそれでいいんだ~」と呑気な様子で、「こちらのメンタルが8年ももたないのでやめて欲しい」と女性は結んだ。彼女の話は社長に届いていないようだが、社内でも噂になっているから知られるのは時間の問題だろう。

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