京成電鉄は7月17日、現行の3代目「スカイライナー」の累計利用者数5,000万人到達を記念した式典を都内のホテルで開催した。CM内でスカイライナーのイメージキャラクター「京成王子」を演じる中島健人さんが登場し、成田空港駅を出発する記念列車にリモートで出発合図を送った。
3代目スカイライナーは成田スカイアクセス線の開業に合わせて、2010年7月17日にデビュー。在来線では国内最速となる最高時速160キロで走行し、都心と成田空港を最短36分で結ぶ。運行開始から約14年となる今年6月9日に利用者数が累計5,000万人を突破した。
中島さんはスカイライナーのカラーをイメージしたという濃紺のスーツと青地のストライプ柄ネクタイで登場。5,000万人到達について「僕自身が携わるスカイライナーがこれだけ多くの方にご利用いただけているのは幸せなこと」と話し、「いつまでも優しくクールにジェントルに、全てのお客様をエスコートしてほしい。これからも日本中のお姫様をエスコートしていただけたら」とコメントした。
仕事やプライベートでもスカイライナーを愛用しているという中島さんは、ホームで列車と一緒に収まった自撮り写真を公開。隣に写る男性を「僕のダディです」と紹介し、「偶然なのか、父も京成ブルーの服に身を包み、お揃いブルーで乗車した」と親子揃っての“京成愛”エピソードを披露した。
式典ではその後、記念列車として運行される「スカイライナー16号」が出発を待つ成田空港駅と中継がつながれた。スクリーンに列車が映し出されると、中島さんは「世界で一番美形の車両。素敵」とうっとり。「5,000万人記念ライナー、出発進行!」の掛け声で列車が出発する様子を見届け、「去り方もクールでしたね」と惚れ惚れした様子だった。
[caption id="attachment_306448" align="alignnone" width="900"] ▲累計利用者数5,000万人到達を記念したロゴをお披露目する中島さん(左)と京成電鉄の小林敏也社長[/caption]
中島さんは最後に「『出発進行!』という言葉とともに、自分の気持ちもさらに加速して未来に進んでいきたい」とコメント。「コロナ禍が明け、日本と海外がより相互に繋がりだす時代を迎えていく。空港、飛行機を利用する方が増えていく中で、その中心にスカイライナーがいてくれたら。スカイライナーの未来が明るくなるように僕も一緒に走っていきたい」と語った。
式典にはこのほか、鉄道ファンとして知られるホリプロ芸能マネージャーの南田裕介さんが登場。少年時代に図鑑で見た初代AE形の姿に憧れを持っていたという南田さんは、「流線型のスマートな形状がかっこいい」「高砂を過ぎると一気にスピードを出す。まるで飛んでいるよう」とスカイライナーの魅力を熱弁。「GG現示という、青色が二つ点灯する特殊な信号が成田湯川駅で見られる。それを楽しみながら旅をするのもいいのでは」と興奮が冷めない様子だった。
3代目スカイライナーの利用者数は、2013年12月19日に累計1,000万人、2016年9月13日に2,000万人、2018年10月30日に3,000万人を突破。コロナ禍では大幅減便を余儀なくされるなど厳しい局面を迎えたが、2022年10月28日に4,000万人に到達。そこから約1年7か月での5,000万人達成となった。
京成電鉄の小林敏也社長は、「コロナの影響が収まってからは外国からお見えになる方が非常に増えた。ケンティーの発信力も相まって、予想よりも早く5,000万人に到達した」と愛称で中島さんに謝意を示し、「技術的、制度的な研究や検討が必要だが、本数や所要時間をより便利にできるよう努力していきたい」と利便性向上に意欲を示した。
なお、京成電鉄では、中島さん扮する京成王子がモチーフの「KENTY SKYLINER(ケンティーライナー)」(AE5編成)を2021年7月17日から運行中。車内では中島さんによる特別アナウンスを聞くことができるが、車両整備のため7月23日で一時的に運行休止となる予定。