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1万円ちょいで買えるスマートウォッチ「Amazfit Bip 5 Unity」を試して分かったこと

2024年07月17日 16:41  ITmedia PC USER

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エントリー向けの新モデル「Amazfit Bip 5 Unity」。写真のグレーに加え、チャコールも選べる

 Zepp Healthは2024年6月11日、同社のスマートウォッチブランド「Amazfit」から、エントリー価格帯の新スマートウォッチ「Amazfit Bip 5 Unity」を発売した。価格は1万1900円と手頃だ。


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 2023年に発売された「Amazfit Bip 5」のアップデートモデルで、基本的にはスペックアップしているが、GPSが非搭載になるなど、部分的に仕様が落ちている部分もある。


 今回、そのAmazfit Bip 5 Unityを6日間ほど試用した。どんな特徴のあるスマートウォッチで、どのようなことができるのかを簡単に紹介しよう。


●大画面のスマートウォッチ


 Amazfit Bip 5 Unityのディスプレイは、1.91型で320×380ピクセル表示に対応したLCDパネルを備える。Bip 5は緩やかにカーブしていたデザインだったが、Bip 5 Unityはフラットディスプレイだ。本体の素材もプラスチックからステンレススチール製に変更されており、より高級感が感じられる。


 低価格なスマートウォッチには珍しく、マイクとスピーカーを搭載しており、Bluetooth通話に対応する他、ランニングやウォーキングなど1kmごとにタイムを読み上げてくれたりもする。またAlexaに対応しており、音声コマンドでの操作が可能だ。


 ベルトはシリコン製で、バックルは余ったベルトの先を内側に差し込むタイプだ。余った部分が邪魔にならないというメリットがある反面、装着には慣れを必とする。とはいえ一度装着してしまえば着け心地は悪くなく、Amazfitのスマートウォッチでは広く採用されている方式なので一定の需要があるとは思う。


 ただし、個人的にBip 5 Unityを常用するのであれば、真っ先に他のベルトの導入を検討するだろう。


 ベルトは、一般的なスライドバネ棒を使って着脱を行える。他社製品のように、市販のベルトを装着するためにアダプターを用意する必要はない。今回は試してはいないが、22mmの腕時計ベルトと交換できそうだ。


●ディスプレイはLCDで常時表示には非対応


 最近のスマートウォッチは安価なモデルでも有機ELの採用が増えているが、Amazfit Bip 5 Unityは先に書いた通りLCDを搭載している。ピーク輝度など詳細な仕様は公開されていないが、輝度が最大であれば屋外での視認性もそこそこ高い。しかし、環境光センサーが省かれており、輝度の自動調整には対応してない。基本的には常に輝度最大で使うことになるだろう。


 また、有機ELではないので、画面の常時表示にも非対応だ。手首を返せばすぐに表示されるが、PCの作業中など手首にふと目をやったときに、すぐに表示を確認できないのは若干ストレスを感じる。


●便利なヘルスケア機能


 ヘルスケア機能としては、心拍数モニタリングや血中酸素レベル測定、運動、睡眠モニタリングなど基本的なものは一通り持っている。計測データは、スマートフォンアプリの「Zepp」アプリで確認できる。歩数や睡眠データなどが大きく表示され、一覧性は高い。もちろん、各項目は並べ替えも可能だ。


 また、計測データは「第三者アカウント連携」でGoogle Fitと連携させることも可能だ。本来は「Health Connect」と連携させたいところだが、残念ながらこちらには対応してない。


 運動はウォーキング/ランニング/エリプティカル/ローイングについては自動計測に対応しており、一定時間運動を続けるとそれを検出して記録を開始してくれる。また、自動計測を開始した運動は、運動の停止を検知すると画面上にプロンプトを表示し、3分後に計測を終了する。


 GPSは非搭載だが、スマートフォンのGPSを利用してコースの記録に対応し、アプリ上から確認が可能だ。


●1週間は持ちそうなロングバッテリー


 バッテリー持ちだが、輝度最大/1日30分の屋内サイクリング/約1時間のウォーキング/睡眠モニタリング/血中酸素モニタリングを有効にした状態で、丸6日間使ったところ、バッテリー残量は28%となっていた。1日当たり10%ほどバッテリーが減った計算だ。常時表示がないので、輝度最大でもそこまで大きくバッテリー持ちには影響しないのだろう。これなら、1週間は問題なく利用できそうだ。


 本製品は1万1900円と安価ながら、大画面にステンレススチール製のボディー、着け心地のいいシリコンバンド、そして24時間の心拍モニタリングに睡眠モニタリング、血中酸素レベルの測定など基本的な機能は一通り備えており、コストパフォーマンスは非常にいい。


 ただし、常時表示がないLCDでGPSは非搭載、バンドの装着が面倒などのマイナス点もある。この辺りが気にならないのであれば、使い勝手良いお勧めのスマートウォッチだ。ぜひ一度手に取ってみて欲しい。