Text by CINRA編集部
映画『青春ゲシュタルト崩壊』が2025年に公開される。
原作は、スターツ出版が運営する小説サイト「野いちご」で2016年から開催されている小説コンテスト『野いちご大賞』の第5回大賞を受賞した丸井とまとの同名小説。ある日「青年期失顔症」を発症してしまい、1人で悩んでいた朝葉が、朝葉の異変に気が付いた同級生の聖に振り回されながらも自分自身を見つめ直し、同じく聖もずっと抱えていた「あること」に向き合うようになるというあらすじだ。
朝比奈聖役に佐藤新(IMP.)、間宮朝葉役に渡邉美穂がキャスティング。2人のダブル主演となる。脚本をドラマ『Eye Love You』を手がけた三浦希紗が担当。
【佐藤新(IMP.)のコメント】
歌番組の出番直前に、突然「映画のW主演決まったよ~」と事務所の人から伝えられびっくりしすぎて、その後の歌番組で心を落ち着かせるのが大変だったのを今でも覚えています。
初のW主演映画という事で、とても気が引き締まる思いです。まだまだ俳優としては未熟かもしれませんが、作品を支えてくださるすべてのスタッフさんに感謝して、責任を持ってこの朝比奈聖という役に精一杯向き合っていきたいと思います。
よろしくお願いします。
【渡邉美穂のコメント】
初めて原作を読んだ時、狭い世界で過ごしていた十代の頃をじんわりと思い出しました。
何かを手放すこと、辞めることは決して"逃げ"でも"甘え"でもない。
あの時の私には出せなかった答えがこの作品には詰まっていて、昔の自分を抱きしめてくれているような気がします。
何かに悩んだり、自分自身を見失いそうになった時、この作品を通して心の拠り所を見つけてもらえたら良いなと思います。
私もその想いを胸に、この映画を大切に大切に作り上げていきたいです。
この作品に携われること、間宮朝葉という人物を演じられることは私にとって大きな財産となると思います。
素敵な作品を皆さんにお届けできるよう、精一杯頑張ります。
【丸井とまとのコメント】
もしも心の苦しさが目に見えるもので、周りに合わせて自分を見失ってしまったら……そんなテーマで書いた作品を出版してもらえたことが夢のようでしたが、このたび映画化が決定いたしました。このような素敵な機会をいただけたのは、一緒に書籍を作り上げてくださった方々や、原作をお手にとってくださった皆様のおかげです。たくさんの愛をありがとうございます。爽やかで魅力溢れる佐藤新さんと、眩しい笑顔が素敵な渡邉美穂さんが演じてくださる朝比奈と間宮をスクリーンで観る日が今から楽しみです。
【三浦希紗のコメント】
丸井とまと先生の原作を読んだ時、〝自分を見失う〟というごく身近にある感情を、青年期失顔症という架空の病気を設定して表現されていたことに衝撃を受けました。けれど、そのショッキングな設定の中で描かれていた心理描写は繊細で脆く、とてもリアル。このギャップを、映像化で最大限に引き出すためにはどうすればいいのか、それを意識しながら脚本を考えていきました。
爽やかさ、苦々しさ。爽快だけれど、儚い。そんな〝青さ〟を持った登場人物たちの青春を、どうか劇場で見守っていただければ幸いです。