路草の新サービス「複製原画オーダーメイド」購入金額の50％は作家の取り分に

トゥーヴァージンズのWebマンガサイト・路草が、新サービス「複製原画オーダーメイド」を開始した。

【画像】複製原画のイメージ。フルカラー、見開きにも対応

「複製原画オーダーメイド」 は、路草で連載されている作品の特定のページや単行本カバーイラストを高精細のジークレープリントでユーザーに届けるサービス。全作品一律で購入金額の50％がその作品の著者に支払われる。「連載作品が書籍化される前でも、作家個人の収入の安定化につながり、持続性のある創作活動の一助となる取り組み」として企画された。複製原画はB4サイズのプレミアムマット用紙で、写植の有無は選択可能。額なしで価格は税込1万9800円になる。

同サービスの開始について、路草の連載作家陣もコメントを寄せた。「ベルリンうわの空」「レタイトナイト」の香山哲は、作家個人で企画を動かす労力などを考えれば「選べる手段の1つとして今回のような試みがあってもいい」と、作家の選択肢が広がることに期待。「うみべのストーブ 大白小蟹短編集」「みどりちゃん、あのね」の大白小蟹は「この取り組みが作家の負担を減らし、作家が執筆に集中できる環境を整えるための選択肢のひとつになったら」と、マンガ家が原稿料だけで生活するのは難しい現状を憂いつつ、その改善策になることを望む。「東東京区区」のかつしかけいたは「複製原画ではディスプレイで伝わりにくい細部まで楽しんでいただけると思います」と、複製原画を所持する楽しみを語った。

■ 香山哲コメント
作家個人でクラウドファンディングなどをやりたくても宣伝や事務が苦手だったり、こだわっちゃって結局すごい時間かかってしまったりするので、選べる手段の1つとして今回のような試みがあってもいいと思います。

■ 大白小蟹コメント
SNS上で度々話題になることですが、残念なことに今は漫画の原稿料相場が著しく安く、漫画家が原稿料だけで食べていくのが難しい状況があります。そのような現状を踏まえ、今回路草編集部が作家の生活を支えるべく新しい試みを始めるそうです。この取り組みが作家の負担を減らし、作家が執筆に集中できる環境を整えるための選択肢のひとつになったら嬉しいです。

■ かつしかけいたコメント
都市の風景を細かく描いているので、複製原画ではディスプレイで伝わりにくい細部まで楽しんでいただけると思います。