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現役GT500ドライバーの阪口晴南がMETALIVE S Lamborghini GT3をテスト。お互いに収穫を得る

2024年07月14日 23:20  AUTOSPORT web

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2024 GTEスポーツランドSUGOテスト METALIVE S Lamborghini GT3をドライブした阪口晴南
 7月14日、宮城県のスポーツランドSUGOでGTエントラント協会主催のGT300テストがスタートし、走行1日目のセッション1/2が行われたが、JLOCが走らせるMETALIVE S Lamborghini GT3には、ふだんGT500クラスでWedsSport ADVAN GR Supraをドライブする阪口晴南が乗り込む珍しいシーンが見られた。

 今季、松浦孝亮と坂口夏月のコンビを継続し参戦しているMETALIVE S Lamborghini GT3。開幕2戦連続でポイント獲得を果たし、ランキング13位につけているが、今回スポーツランドSUGOで行われているテスト初日には、なんとふだんはGT500クラスで活躍し、全日本スーパーフォーミュラ選手権でも活躍する阪口が乗り込んだ。

 阪口はGT500テスト等で使用するTRDのワークススーツを着用しウラカンGT3のコクピットに乗り込むと、午前は54周、午後は87周を走破。JLOCとヨコハマに貴重なデータをもたらした。

 今回のドライブには実は理由があるのだという。14日からSUGOで行われたテストだが、富士スピードウェイではこの日までTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup第3大会が行われていた。JLOC Lamborghini GT3のドライバーである小暮卓史と元嶋佑弥、そして坂口はともにプロフェッショナルシリーズに参戦しており、松浦も自らが率いるVitec Racingの代表として、GPRカーティング・シリーズの鈴鹿戦に参加していた。つまり、JLOCにはレギュラードライバーがひとりもいなかったのだ。

 ただ、ヨコハマとしては貴重なテストの機会で1台だけでも2日間走りたい希望があった。そこで、JLOCとしては代役のドライバーを検討することになった。何人かの候補が挙げられるなか、GT500で走るヨコハマユーザーで、GT3経験があるドライバーをリクエストした。GT300経験、GT3経験もあるドライバーとして、TGR TEAM WedsSport BANDOHやTOYOTA GAZOO Racingなどとのさまざまな調整を経て決まったのが阪口というわけだ。

「レギュラーのドライバーがGR86/BRZ Cupなどで参加できず、それでも消化しておきたいメニューがあったとのことで、ヨコハマさんから依頼されて乗ることになりました。GT3カーはこれまでレクサスRC F GT3とマクラーレン720S GT3は乗ったことがありますが、ウラカンは初めてでした」と阪口。

「ウラカンは懐も深いですし、乗り心地は良かったですね。特に低荷重域のグリップが高く、トラクションはかけやすかったです。誰が乗っても走りやすいクルマだという印象がありました」と阪口はウラカンGT3の感想を語った。

「こうして違うチームに加わるのは新鮮ですよね。僕は今シーズン、GT500とスーパーフォーミュラ、インタープロトしか参戦していませんが、ダウンフォースがある、加速があるクルマに慣れすぎても良くないと思いますし、今回は良いトレーニングになったと思います。シーズン中ですが、引き出しが増やせたと思っています」

 台数も多い状況ではあったが、心配された雨もセッション2終了間際まで降らず。阪口は初めてのウラカンGT3をしっかりと乗りこなし、チーム、そしてヨコハマもトップドライバーからのフィードバックを得て、お互いにとってプラスになった様子だった。走行2日目となる15日にはレギュラードライバーが乗り込む予定だ。