学歴はその人のイメージを形作る一つの要因になる。愛知県に住む40代前半の女性(専門職/正社員・職員/年収600万円)は「名古屋大学法学部の修士課程を出ている者です」と切り出し、自らの学歴が役に立ったエピソードを語った。
名古屋大学は地方の国公立であり、特に関西では有名な大学である。女性は大学のブランドによってバイト選びや就活だけでなく「恋愛においても得をしたように思います」と回想した。(文:國伊レン)
家庭教師のバイトは「国立大学生のカテキョーをつけたい人」のおかげで引く手あまた
女性の家庭は「大学に入ったら学費以外の費用(服代や交友費、書籍代)は自分でなんとかしろ」という方針だった。そのため大学の勉強と並行してアルバイトをする必要があったが、高学歴だったこともあり、時給の高い家庭教師や学習塾の講師のバイトで効率的に稼ぐことが出来たそうだ。
特に家庭教師は「国立大学生のカテキョーをつけたい人」が数多くおり、引く手あまただった。需要がありすぎて「これ以上は学業の妨げになるので、お断りした方も多いです」と明かしている。また、生徒の勉強を教えるバイトはやりがいも大きかったようで、
「教え子が推薦入学できたり、志望校に合格すれば一緒に喜びました」
と当時を振り返っていた。
当然、就職にもプラスに働いていたようだ。女性は就活中「名大というだけでぞんざいには扱われませんでした」と明かす。しかし、有利に選考を進められた一方で
「名大出だからなんでも知ってるだろう、やれるだろう」
と無茶振りをされることもあり「それもまた勉強になりました」と回顧していた。
恋愛面でもメリット?
「ここまでなら他の人も言いそうですが、恋愛においても得をしたように思います」
女性は学歴のおかげで恋愛面でも得をしたと感じていた。就職した企業には「いわゆるチャラ男」がいたそうだが、女性は「学歴で敬遠されて」いたと語る。また、社内には「セクハラするので有名な人」がいたそうだが「私にはセクハラしませんでした」と振り返り、その社員から陰で
「セクハラなんかしたら弁護士の友人を連れてきそう」
と言われていたと打ち明けた。法学部に在籍していたため、訴えられるのを警戒されていたようだ。
「ちなみに、裁判官の友人はいますが、弁護士の友人はいません。何かデマでも聞いたのかもしれませんね」
相手を見てセクハラする様が実に卑怯だが、法学部のイメージがセクハラを回避したとも言えそうだ。高学歴に対する偏見が結果的に不真面目な男を寄せ付けず、女性にとっては快適だったのである。
「ガードが硬過ぎ、学歴で敬遠されて男の人がよってこない、とも言えますが、チャラ男さんと遊ぶ趣味はないので丁度良く、結局31才で趣味仲間の方と交際、結婚にいたりました。漫画アニメが好きなので、2人でぎゃあきゃあ言いながらネトフリしています」
「彼は賢い女が好きなのだそうです。賢いと思ってもらえたのは光栄ですし、いつまでも賢くあるため、努力しようと思います」
主観だが、真面目な交際を考えている人ほどパートナーに頭の良さを求めているのではないだろうか。ただ、女性は「私は、旦那さんが褒めてくれるほどに頭がいいとは思っていない」と胸中を打ち明け「こんな自分でも入って出られた高校、大学より上でないと学歴が高いとは思えません」と締めくくった。
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