今どき上司に意見できないような風通しの悪い会社に成長は見込めない。辞めるなら早いほうがいいだろう。
大阪府の50代前半の女性(企画・マーケティング・経営・管理職/正社員)は、同族経営の中小企業に転職した。商品企画の部署に配属され、そこで驚きの出来事に遭遇したと。
「上司に意見したら、試用期間満了で辞めてほしい、と退職勧告があった」
3か月間の試用期間が満了する数日前に言われたという。しかし試用期間開始後14日を過ぎているから、30日前に解雇予告するか解雇予告手当てを払わなければいけないはずだ。(文:天音琴葉)
「交渉時の録音が残っています」
どうやら上司は、試用期間の認識にも誤りがあったようだ。女性の入社日は1月1日だが、初出勤日の1月5日を入社日と勘違いしていたのだ。
「試用期間中なら会社都合で辞めさせやすいと考えたそうです」
しかし先述したように試用期間でも解雇するなら通常の手続きを踏まないとならない。そこで女性は労働基準監督署に相談。すると会社の顧問弁護士から上司に指導が入り、その結果、女性は次の仕事が決まるまで辞めなくていいと言われた。しかもその間は出社せず、給料をもらえるという好条件を提示された。
「短期で退職できて、おかげで新たに天職とも巡り会えて、ラッキーだったと思います」
結局、半年後に退職した。現在の年収は「1100万円」と明かし、前職での一連の出来事は、「今となっては貴重」と振り返った。
「同族経営、非上場の中小企業は風通しが悪く、幹部に不正があっても、もみ消されることを思い知りました」
「経営陣との話し合いの場は何度か開かれましたが、経営者として大丈夫なのかと疑うような発言が多数あり、恐ろしい現場を体験いたしました。交渉時の録音が残っています」
現在が充実しているからこそ「貴重」な体験だったと言えるのだろう。
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