面接で嫌な思いをしたと訴える応募者は多いが、面接官の声はあまり聞こえてこない。今回は面接官側の強烈なエピソードを紹介する。
千葉県の30代後半の女性(事務・管理/派遣社員/年収200万円)は接客業でアルバイトの採用面接を行った際、横柄な応募者に遭遇した。ある40代女性について次のように回想する。
「連絡なしに面接時間を数分過ぎてきてから『すみません』もなく堂々と現れ、その時点で嫌な予感がしました」
どうやら女性の予感が当たってしまったようだ。(文:天音琴葉)
接客業なのに笑顔は一切なし、両足を投げ出して座る
この40代女性は事務所に案内されると、応接セットの椅子に深々と座り、両足をバーンと投げ出した。面接官である女性が驚いたのは、座り方だけではなかった。
「接客の仕事なのに笑顔が一片もなく、私のことを上から下までジロリと品定めするように何度も見てくるのも良い印象は受けませんでした」
こんな態度では開始早々に面接を終了されたとしても不思議ではない。一方で女性は職務を全うしようとしたのだろう。しかし面接を開始したものの、さらなる衝撃を受けることとなる。
希望の勤務条件を確認すると、40代女性は募集を出していない時間帯に「週5で入りたい」と答えた。求人情報を見ていなかったのだろうか。しかしこれはほんの序の口で、どの回答もおかしすぎた。
応募の動機を聞かれると「別にないです」と答えたそう。これは応募者としてあり得ないだろう。長所と短所についての質問でも、長所はスラスラ出てきて長々と話したが、「短所はありません」という一言で終了。これでは面接官に与える印象は最悪だ。女性はそのときの心境を次のように振り返った。
「最初は緊張しているのかと思いましたが、『◯◯さん(私)て社員さんですか?』など時折見下したような発言をしていたので、年下の面接官である私が気に食わなかったのかもしれません」
女性は「明らかにトラブルメーカーな感じ」「採用して困るのは私よりも一緒に働くスタッフさん」と続け、不採用にした。妥当な判断だろう。後日不採用通知と履歴書を送り、これで終わりと思いきや……あろうことか、40代女性が本社にクレームを入れてきたのだった。【後編】へ続く。
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