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ホーナー代表がペレスへの不満をこぼすも、サポート誓う「Q1敗退は残念。彼とポイントを獲得しなければ」

2024年07月10日 03:40  AUTOSPORT web

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2024年F1第12戦イギリスGP セルジオ・ペレス(レッドブル)
 苦境に立たされているレッドブルのドライバー、セルジオ・ペレスは、またしても望ましくない結果でイギリスGPを終えたが、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは彼を支え続けている。

 しかしホーナーは、彼にプレッシャーがかかっていることを隠さず、ペレスは結果を出し始めることで、マックス・フェルスタッペンおよびチームがふたたび選手権を制するのを助ける必要があると語った。

 今週シルバーストンで行われるフィルミングデーでは、リアム・ローソンがRB20をドライブする予定でいることから、ローソンがペレスの後任候補だといううわさが流れ始めている。

 しかしホーナーは憶測を一蹴し、「こういうことを深読みしすぎると、実際のところ私も木曜日にRB8でシルバーストンを1周するから、何が起こるか分からないよ」と冗談めかして語り、さらに次のように付け加えた。「真面目な話、リアムの走行は数カ月前から計画されていたよ」

 もちろんペレスのチームへの貢献度が低いことを隠す余地はないが、シルバーストンの場合、ペレスが結果を出せなかったことには酌量すべき事情があったとホーナーは主張している。

「もちろんチェコ(ペレスの愛称)はプレッシャーを受けている。それはF1では普通のことであり、結果を出せなければプレッシャーはさらに高まるだけだ。彼はそのことを自覚しているし、分かっている。そしてこの週末は、何もかもが彼にとってうまくいかなかった」

 さらに続けて、「我々はレースで賭けに出た」と戦略面で生まれた不利について語る。

「彼はハードタイヤでスタートし、レース序盤は順調に進んでいた。しかし雨が降り始めたとき、彼は16番手だったと思う」

「その時は、フェラーリが(シャルル・)ルクレールに対してやったように、ぼくたちも少し運に任せた。彼はインターミディエイトに変えたので、もし雨が強くなっていたのなら英雄になれただろう」

「しかし、雨は強くならなかった。彼は追加のピットストップを余儀なくされ、乾きつつある路面で多くのタイムを失ってしまった」

 ホーナーは、ペレスにとって状況は悪い方向に進み続けていると主張し、次のように認めた。

「2台のマシンが同じようにパフォーマンスを発揮しないと、フラストレーションがたまっていく。とくにQ1でチェコが敗退したのは残念だった」

「今回のFP1にはアイザック・ハジャルが走行したので、チェコはFP1を走らなかったが、FP2ではそこそこのスピードを見せていた」

「そのため我々は、彼はトップ6にはいるはずだと思っていた。なのでQ1であのマシンを失ったのは、非常に悔しかった」

 ドライバーの不調にどう対処するつもりか質問されたホーナーは、「ドライバーはそれぞれ違う」とし、選手のケアをコメントする。

「ドライバーには、肩に腕を回してサポートしてもらいたい人もいれば、尻を蹴ってもらいたいタイプもいる。さらにそれは、大会によって変わることもあるだろうね」

 とある情報筋によると、ペレスは今後2戦で本格的にパフォーマンスを発揮しなければ、サマーブレイク前に解雇される可能性もあるかもしれないようだ。ホーナーはその具体的な憶測を否定したものの、次のように認めた。

「チェコは、ポイントを獲得しなければレースを続けられないということを知っているはずだ。我々は、彼とあのマシンでポイントを獲得しなければならないし、彼もそれを強く分かっている」

「彼は自分の役割と目標を理解しているし、チェコほど熱心に調子を戻そうと取り組んでいる選手はいないだろう」