今回は、現在79歳の方の特別支給の老齢厚生年金について説明します。
Q:現在79歳です。特別支給の老齢厚生年金は受け取れますか?
「私は現在79歳です。特別支給の老齢厚生年金はもらえますか?」(原澤さん)A:老齢年金の請求をした時に、受け取っていない年金(特別支給の老齢厚生年金)がある場合は一括で振り込まれています
老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)は、原則65歳から受け取れますが、次の要件を満たしている人は、65歳になる前に特別支給の老齢厚生年金を受け取れます。【特別支給の老齢厚生年金の受給資格】
・男性:昭和36年4月1日以前生まれ。
・女性:昭和41年4月1日以前生まれ。
・老齢基礎年金の受給資格期間(10年)がある。
・厚生年金保険等の加入期間が1年以上ある。
・生年月日に応じた受給開始年齢に達している。
相談者「原澤」さんは現在79歳とのこと、昭和19年もしくは昭和20年生まれ(1944年か1945年生まれ)です。この世代の人は特別支給の老齢厚生年金をもらえる世代にあてはまり、上記の要件を満たしていれば60歳からもらえます。
「原澤」さんはすでに、老齢年金を受け取っているかと思いますが、老齢年金の請求をした時に、受け取っていない年金(特別支給の老齢厚生年金)がある場合は一括で受け取っているはずです。
年金には時効があります。年金を受け取る権利が発生してから5年が経過すると、年金を受け取れる権利が消滅し、受け取ることができません。
もし、相談者が老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)の請求をしていない場合は、特別支給の老齢厚生年金の受給権があったとしでも、時効によって受け取ることができません。
詳細については、年金事務所に確認してみるといいでしょう。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)