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65歳からの年金、障害年金をもらい続けるのと、「老齢厚生年金と老齢基礎年金」をもらうのでは、どちらが有利?

2024年07月09日 08:11  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人も……。今回は、65歳からの年金の受け取り方について、年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に回答します。

今回は、65歳からの年金の受け取り方についてです。

Q:65歳からもらう年金は、障害年金をもらい続けることと、「老齢厚生年金と老齢基礎年金」を新たにもらうのと、どちらが有利ですか?

「今、障害年金をもらっています。65歳からもらう年金は、障害年金をもらい続けることと、『老齢厚生年金と老齢基礎年金』を新たにもらうのと、どちらが有利ですか?」(山にすむろうじんさん)

A:年金事務所で65歳以降にもらえる年金の組み合わせと受給見込み額を確認して、有利な受け取り方を選択しましょう

相談者「山にすむろうじん」さんは、現在、障害年金を受給しているとのこと。現在、障害年金を受給しているとのこと。障害年金にも、国民年金に加入中に初診日のある傷病で支給される「障害基礎年金」と厚生年金に加入中に初診日のある傷病で支給される「障害厚生年金」があります。

65歳から受給する年金についてですが、65歳時点で障害等級3級であれば「障害厚生年金」または「老齢基礎年金と老齢厚生年金」のどちらかを選択することになります(障害等級3級の場合は障害基礎年金を受け取れないため)。障害が治癒しているなら「老齢基礎年金と老齢厚生年金」を受給することになるでしょう。

65歳時点で障害等級が2級もしくは1級に該当する場合、65歳からもらう年金は「障害基礎年金と障害厚生年金」「老齢基礎年金と老齢厚生年金」「障害基礎年金と老齢厚生年金」の3つの組み合わせから選ぶことができます。障害基礎年金を含む組み合わせを選び要件を満たした場合、年金生活者支援給付金も同時に受給できることがあります。

年金事務所で65歳以降の、年金の組み合わせごとの受給額がいくらになるのかを確認し、有利な組み合わせを選択するといいでしょう。

文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士)

銀行員、税理士事務所勤務などを経て自営業に。晩婚で結婚・出産・育児した経験から、日々安心して暮らすためのお金の知識の重要性を実感し、メディア等で情報発信を行うほか、年金相談にも随時応じている。
(文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士))