不倫をするならバレたときに失うものを想像し、覚悟しておいてほしいものだ。「30代で、当時としては遅めの結婚をしました」と語る岐阜県の40代女性(専門職/コンサルタント・士業・金融・不動産/年収600万円)。3歳年下の夫の不倫が発覚した当時をこう語る。
「会社の後輩が相手というよくあるケースでした。正直、浮気してきたからだで帰ってきて、そのあと私とも……などと考えると気持ち悪く、速攻離婚を提案」
「喧嘩になった時に『もういいい、出ていけ』と言われましたが、住んでいたのは結婚前に私が購入した家です。『は?ここは私の家なのですが。貴様が出ていけ』そう言った時の奴の青ざめた顔は忘れられません」
夫は自分の立場をようやく理解したのか、猫なで声で女性の機嫌を取り、謝ったり泣いたりしてきたそうだ。(文:福岡ちはや)
夫の荷物をすべて実家に送りつけ、「鍵も変えて入れないようにしました」
女性は「通勤するのに都合が良い立地だったので、出て行きたくなかったのでしょう」と夫の思惑を推測する。その後も、夫は新しくソファを購入したり、「ごめんなさい。もう別れています」という不倫相手の女性が書いた手紙を持ってきたりとあがいていた。
しかし女性は「不倫するような女性の別れてる発言など信じられません」と離婚の意思は固かった。夫を追い出すため、次のような行動に出ている。
「内容証明郵便で退去を迫り、期日までに出て行かなかった夫の荷物をすべて実家に送りつけました。鍵も変えて入れないようにしました」
「さらに弁護士さんを頼り、協議離婚をもちかけました。慰謝料はヤツ、相手の女ともに50万円ずつと、ヤツには弁護士さんへの報酬分追加。ずいぶん優しい金額だと思います」
夫は抵抗し、「家を売却して!半分は自分の権利だ」「3年住んだから地上権がある」などと主張してきたという。しかし結局は、調停委員や弁護士が夫をたしなめ、女性の言い分が通って離婚成立する結果となった。
「調停で顔をつきあわせなくても良いのはありがたかったです」
と清々した様子で当時を振り返る。しかし、話はこれで終わらない。
「大名かなんかになったつもりだったのでしょうか?」
女性は慰謝料が振り込まれたあと、元夫の職場に「離婚および不倫の報告」を送付したそうだ。元夫は女性との結婚で姓を変えていたため、
「これから旧姓に戻るのでしょうが、何卒今後ともよろしく」
と書き送ったという。元夫の自業自得とはいえ、職場内で不倫した2人の立場を失わせるには十分過ぎる行動だ。ここで完全に縁を切ったようで
「その後のことは知りません。一度分厚い手紙が来ましたが、開封せずに受取拒否しました。 いまだに謎なのは、『浮気しても、正妻なんだから許してくれ』とヤツが発言していたことです。大名かなんかになったつもりだったのでしょうか?」
と冷たく綴っていた。離婚されたら困るのであれば、元夫は最初から不倫などしなければよかったのに、と思わざるを得ない。
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