WRCプロモーターは、2025年WRC世界ラリー選手権の1戦として南アメリカ・パラグアイでの大会開催を発表した。
パラグアイでWRCのイベントを開催するのは今回が初めてとなる予定で、開催国としては38カ国目となる。
この発表は、パラグアイの首都アスンシオンで行われた国内ラリー選手権の第3戦ペトロブラス・ラリー・トランスチャコ2024のセレモニアルスタートにて、サンティアゴ・ペニャ大統領によって行われたものだ。
「パラグアイは次第に大きな存在となっており、世界にその存在を示しつつある。WRCのような世界クラスのイベントを開催することは、私たちの偉大さを世界に広める手段となるだろう」とペーニャ大統領は述べ、開催を発表した。
この開催については複数年契約が結ばれており、WRCプロモーターが目指してきた毎年2度のイベントを南米で開くという目標を実現するものだ。
南米のなかでもスポーツが盛んに行われているパラグアイは、強力なラリーの伝統を持っている。なかでもグスタボ・サバは、2010年代のアルゼンチンラウンドの常連であり、最近ではファブリツィオ・サルディバールがWRC2の定評ある選手へ、ディエゴ・ドミンゲスについてはジュニアWRCとWRC3のタイトル候補のひとりとなった。
「パラグアイとは何年も前から協議を重ねてきたが、今回の合意が成立したことを大変嬉しく思う」と、特別発表に出席したWRCシニアイベントディレクターのサイモン・ラーキン氏はコメント。
「この国のラリーに対する情熱に疑問の余地はない。この情熱とパラグアイの素晴らしい景色を世界中に伝えるのが待ちきれない」
またFIA会長のモハメド・ビン・スライエム氏は次のようにコメントしている。
「2025年にパラグアイをFIA世界ラリー選手権に迎えることは、シリーズとそのすべての関係者にとって新たな地平を開拓する素晴らしい機会です」
「パラグアイツーリング・イ・オートモービル・クラブ会長で友人のヒューゴ・R・メルサン・ガリ氏とそのチームに、私たちのスポーツの発展に尽力してくれたこと、パラグアイラリーの主催者、そしてパラグアイ大統領のサンティアゴ・ペーニャ氏の多大な支援に心から感謝します」
ラリーのステージは、南米ラリー選手権のラウンドが開催されるイタプア地方で開催。この地方は、壮観なパラナ川と並行して走る赤い砂利道がメインとなるという。パラナ川沿いの観光地として有名な南部の都市エンカルナシオンを拠点とするこのラリーは、国境を越えたアルゼンチンや南米大陸全土から大勢のファンを迎えることになるだろう。正確な開催日程は、後日発表される。