白浜鴎「とんがり帽子のアトリエ」が、2025年にTVアニメ化されることが発表された。
【大きな画像をもっと見る】2016年よりモーニング・ツーで連載中の「とんがり帽子のアトリエ」は魔法使いに憧れる普通の女の子・ココを軸に、少女たちの成長を描く王道ファンタジー。単行本は13巻まで発売されており、2022年にはアニメ化企画が進行中であることが発表されていた。同作は2018年に「全国書店員が選んだおすすめコミック2018」一般部門にて1位を獲得。フランスやスペイン、韓国そのほか各国の漫画賞を受賞し、2020年には米国アイズナー賞にて最優秀アジア作品賞に選ばれている。
アニメーション制作を担当するのは「ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~」「サマータイムレンダ」のBUG FILMS、監督は「海獣の子供」「漁港の肉子ちゃん」の渡辺歩が担当。キャラクターデザインはうなばら海里、音楽は北村友香が手がける。原作者の白浜、渡辺監督、うなばら、北村からはそれぞれコメントが寄せられた。
併せて特報映像とティザービジュアルが公開。特報映像では主人公のココが美しい情景の中で暮らす様子や、魔法で操られた羽根馬車に瞳を輝かせる姿、運命的な“魔法との出会い”のシーンがアニメーションで表現されている。またティザービジュアルにはココの学び舎となる「アトリエ」の様子が描き出された。
■ 原作・白浜鴎コメント
届く人にだけ届けばいいやと好き勝手に描いてきた物語が、気付けば多くの人に支えられ、遂にアニメ化となりました。ここまで「とんがり帽子のアトリエ」の世界を広げられたのも、ひとえに読者さん達の応援のおかげです。ありがとうございます。この興奮を皆さんとやっと共有できるのが嬉しくてたまりません。監督をはじめ制作に携わってくださっている皆さんは作品の理解度がとても高く、より深く世界観を掘り下げてくれています。
「とんがり帽子のアトリエ」は魔法と魔法使いの物語ですが、紙に描いた絵が生き生きと動き出すことこそ、まさに魔法と言えるでしょう。
大勢の魔法使い達の技術と情熱が合わさって産み出されるアニメという魔法、私も皆さんと一緒に楽しみにしながら待ちたいと思います。
■ 監督・渡辺歩コメント
大好きな原作をアニメに仕立て皆さんへお届けする。これ以上の興奮と喜びはありません。
映像化にあたり改めて読み返すと、初めて本を開いたワクワクが蘇りました。描く苦しみと喜び。作中のキャラクターと自分の気持ちが重なり深く没入する感覚。多くのファンが支持する理由を熱く感じ、それを共有できるアニメにしたいと強く思いました。「魔法」を扱う作品は数多ありますが本作の魔法はとても身近なものとして描かれています。人の生活に寄り添うかたちで存在する「魔法」。ファンタジーを理由に飛躍をし過ぎない絶妙なバランスが本作の面白さだと思います。漫画は「ないこと」を「あること」として描けますが、実は「あること」の為に「ないこと」を丁寧に描く事が必要です。それによって「あること」の実在感に結び付けるのです。アニメも同じです。
本作の主人公のココは「ないこと」の代表です。ココと一緒に皆さんにも「あること」として魔法を感じていただけたら嬉しいです。ココやアトリエの仲間が皆さんの本当の友達に感じてもらえることがアニメに託す密かな目標です。
■ キャラクターデザイン・うなばら海里コメント
本作のキャラクターデザインを務めるにあたって改めて原作を読み返した時、自分の内にあった「アニメーション」に対する気持ちがストーリーの随所で深く重なり、涙を堪えたことを覚えています。
誰もが一度は抱く「魔法」への憧れや華やかさだけでなく、「魔法」を実際に扱う人の責任や苦悩まで丁寧に描かれているのが本作の魅力です。あなたにとっての「魔法」とは何か。それを踏まえて、全てのキャラクターの生い立ちや感情に寄り添って、愛情を込めて描かせていただきます。できるだけ多くの方に楽しんでいただけたら幸いです。
■ 音楽・北村友香コメント
この度「とんがり帽子のアトリエ」の劇伴作曲家としてお声掛けいただき、驚きとともにこの作品の美しい世界観を音楽で彩れることへの大きな喜びと緊張感を感じています。ココたちの生きる日常、魔法の仕組み、個性豊かな生物たち…世界観や美術だけではなく、魔法への憧れや葛藤をはじめ、それぞれのキャラクターが持つ複雑な感情の描写もとても魅力的だと感じています。そんな作品の魅力が輝くような音楽づくりを目指したいです。
■ TVアニメ「とんがり帽子のアトリエ」
2025年放送
□ スタッフ
原作:白浜鴎
監督:渡辺歩
キャラクターデザイン:うなばら海里
音楽:北村友香
アニメーション制作:BUG FILMS