2024年07月02日 18:30 弁護士ドットコム
女性2人にわいせつな行為をしたなどとして、刑事告訴されたサッカー・フランス1部リーグのスタッド・ランス所属の伊東純也選手について、大阪府警本部は7月2日、準強制性交などの容疑で大阪地検に書類送検した。府警は、女性2人も虚偽告訴の容疑で書類送検した。
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伊東選手側が7月2日、都内で記者会見を開いて明らかにした。代理人をつとめる加藤博太郎弁護士によると、伊東選手は「早く捜査を終結して代表に戻りたい」などと話しているという。
伊東選手側は、女性らに約2億円の損害賠償を求める民事裁判も進めている。
加藤弁護士は、女性側が裁判を非公開にしようとしていると明らかにしたうえで「一般的な女性の性被害事件で裁判を非公開にすることは理解できる。この事件は女性が週刊誌に話して公開の場に持ち出した。それを非公開にするのは話が通らない。伊東選手側は非公開に反対の意見を出している」と述べた。
今回の書類送検をめぐっては、伊東選手側、女性側のいずれにも大阪府警が「起訴を求めない意見をつけたとみられる」という報道もされている。
加藤弁護士は「伊東選手の不起訴の公算が強いという報道もあるが、私たちは女性側と示談を一切していない」「女性側が虚偽告訴罪で送検されたのは大きなところだと思います。そこを強調させていただきたい」と述べた。
仮に伊東選手が不起訴になった場合でも「アジアカップ離脱という重大な結果が生じてしまった。女性側の告訴によって重大な損害が伊東選手、日本サッカー界に生じている」との考えに変わりはない。
加藤弁護士はまた「送検されたから事実があったと思われる方もいられるが、刑事訴訟法において告訴受理した場合は必ず検察官に送検されます。告訴が受理された以上、送検はむしろ当然おこなわれるものです」と強調した。
伊東選手側が不起訴となった場合には再び会見するという。
伊東選手をめぐっては、女性2人が今年1月、2023年6月に大阪のホテルで伊東選手ら2人から酔って抵抗できない状態にされたうえ性行為を強要されたとして、準強制性交などの容疑で刑事告訴していた。
これを「事実無根だ」として、伊東選手側は今年2月、虚偽告訴罪で刑事告訴した。さらに、虚偽告訴によってスポンサー契約を打ち切られたなどとして、女性2人に計約2億円の損害賠償を求める民事訴訟も大阪地裁に起こした(その後、東京地裁に移送)。
この問題は『週刊新潮』が報じたもので、伊東選手は報道後の2月、アジアカップの日本代表から離れた。