isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
今週の星座占いを全文読みたい方はこちらをタップ 今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
迷宮喪失の時代にて
今週のおひつじ座は、いざとなったら身を隠せるような場所に目星をつけていくような星回り。
現代社会というのは物理的にしろ精神的にしろ、身の周りのガラクタはなるべく排除して、合理的かつ能率的にやろうという考え方がどうしても優勢になっています。
これは例えば家の構造にしても、2DKであるとか間取りがだいぶ合理化されていますし、一軒家にしても既製のものはどれも似たり寄ったりで、いずれにしろ無駄や余計な部分がどんどんなくなっている。つまり、子供らがかくれんぼするような場所がないんです。
あなたもまた、かくれんぼ遊びに興じる子どもに戻ったつもりで、どこでなら自分が安心して身を潜めることができるのか、アンテナを働かせてみるといいでしょう。
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危うい季節
今週のおうし座は、おののきの方へとみずからを身を寄せていこうとするような星回り。
『ハンモックより過ちのごとく足』(仲寒蝉)という句のごとし。あえて卑俗に落ちることをいとわずに作者がみずから身を切ってみせたことで、作者のおののきが読者にもまた静かながらも伝播していくのかも知れません。
なぜなら、私たちが日々直面している現実には、いつも必ずしも聞き分けのいい大人のような存在としてある訳ではなく、時に何をしでかすのかわからない予測不能で気まぐれな子どものようになってしまうのだということを、みなどこかで心当たりとして胸に抱えているから。
あなたもまた、危なっかしい子どもとしての現実にみずから手を伸ばして、一緒に遊んでいくぐらいのつもりで過ごしてみるといいでしょう。
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長い旅の途上にて
今週のふたご座は、透明な解像度をもって自身の来し方行く末について見通していこうとするような星回り。
太宰治が36歳の時に、3週間にわたって地元・津軽を旅した経験をもとに書かれたのが『津軽』でした。
この旅に出ていった時のことを、太宰は自分で「乞食のような姿で」と書いてはいますが、冒頭の細君との会話に対するきわめて平明な描写一つとっても、この時期の彼が心身のバランスがよくとれていたことがよく分かるのではないでしょうか。
あなたもまた、ありふれた文学的な虚飾をなるべく排して、自身の気持ちについて語ったり語らずにすませたりしていくべし。
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しぶといぞ私は
今週のかに座は、「はかない」よりも「しぶとい」自分自身の姿を見出していくような星回り。
『月下美人あしたに伏して命あり』(阿部みどり女)という句のごとし。掲句では、そうして開いた花が、「あした(朝)」が来ればがっくりと首を折るようにしてうなだれ、終わってしまうさまについて詠まれています。そう聞くと、年齢が若ければ若いほど、なんだか物悲しく哀れに感じてしまうかも知れません。
一方で、作者はこの時すでに90歳であり、そうして花がしぼんで外見が衰えてもなお、枯れてしまうことなく、しぶとく命をつないでいく月下美人に、深いシンパシーを感じているのではないでしょうか。
あなたもまた、年々増していくようにすら感じられる自分自身のしぶとさや生命力に、改めて感じ入っていくことになるかも知れません。
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里から離れいくにつれ
今週のしし座は、不思議と世俗から足が遠のいて、まったく別の世界を開いていこうとするような星回り。
能を、彼方から誰かがやってくる「訪れ」の演劇と呼び始めたのは、いったい誰だったか。これは非常に本質をついた巧い言い方であり、そんな「訪れ」の主たる人物である「旅の僧」には、どこか今のやぎ座の姿が重なっていくように思います。
よそ者である「僧」は、どこからか舞台にやってきては、戦争で人を殺した過去に苦悶する武士であれ、その恋と欲望ゆえに罪に問われる女たちであれ、異形の獣や桜の精であれ、先の熊楠よろしく、舞台上でやはり彼方からやってきた亡霊たちと出会っていくのです。
今週のしし座もまた、単なる主張や意見ではなく、そうした誰かの口から語られる<物語>を成立させていく過程に直接関わっていくことが重要なテーマとなっていくでしょう。
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世界を洗濯にかける
今週のおとめ座は、時どき大荒れしてしまう自分の心をひとつの自然現象として捉えていくような星回り。
『空も人も時化る』(種田山頭火)という句のごとし。おそらく、作者は実際に海沿いにいたのでしょう。海が荒れることはまあ当然のこととして、海だけでなく別のことについて思いをはせているのです。
そう、人もまたこちらの思い通りになってくれない自然現象であり、大いに時化るものなのだ、と。それでいい。自分だって家や仕事や普通の人生など、すべてを捨ててこうしてさまよい歩いているのだから、と。
あなたもまた、いっそ暴風雨になりきったつもりで、どこぞをほっつき歩いてみるといいでしょう。
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加速主義の実践
今週のてんびん座は、いったん最低最悪の未来を思い描いていこうとするような星回り。
1949年に刊行された、ジョージ・オーウェルのディストピアSF小説『一九八四年』。
この小説の主人公は、物語を通じてずっと貫いてきた反権力的思考の末に、愛情を放棄し、思考を殺し、権力に飲み込まれ、すすんで無知になることで安寧を手に入れるという、最悪のバッドエンディングを迎えるのですが、これはまさに75年前の作家の想像力によって鳴らされた、未来の人類への警鐘の書と言えるでしょう。
あなたもまた、そうした今の自分が考えうる限りの最悪のシナリオを改めて想像してみるべし。
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反対方向に舵を切れ
今週のさそり座は、まったく思いがけないところで起きている変化に想像力を働かせていこうとするような星回り。
『とうふなめにばけるかつぱや五月闇』(小川芋銭)という句のごとし。河童が豆腐小僧に「ばける」とは、人間世界から完全に排除されてしまうような未知の霊力として暴れる野蛮な存在から、聖と俗、文明と未開といった相反する二つの異なる世界を媒介する存在への移行を表しているのかも知れません。
相反する項を仲介する存在は、ヒルコに起源をもつエビスや一つ目小僧のように、往々にして身体的な欠損や奇形、ないし普通の大人としての機能を十分に備えていない等といった形で、不具性としての聖性の宿していた訳です。
あなたもまた、できるだけ既知の世界と未知の世界のはざまの領域に足をのばしてみるべし。
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波だから、潮だから
今週のいて座は、種の主体的な変異をリードした先覚者たちにみずからを連ねていこうとするような星回り。
生態学者・今西錦司は『生物の世界』のなかで、ダーウィンの自然淘汰の考えを全面的に否定して「種は変わるべくして変わる」と主張しました。
現代社会で欲望に憑かれ、突き動かされることで、人生の新たな扉を開けていった者たちというのは、いわば種の主体的な変異の先覚者にならんとしているのであって、それは種が消滅の危機に瀕した際に環境との境界面にのばした触手のようなものなのだとも考えられるのではないでしょうか。
あなたもまた、自分を導いてくれた「先覚者」たちを思い起こしつつ、そのバトンをいかに繋いでいくかが改めて問われていきそうです。
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酔い方の問題
今週のやぎ座は、何と出会うとよりいかに出会うかにこだわっていこうとするような星回り。
『大雷雨鬱王と会うあさの夢』(赤尾兜子)という句のごとし。
「大雷雨」に「鬱王」と画数の多い漢字が並んだあとに「あさ」というひらがなを持ってくることで作り出される効果は、四谷三丁目とか六本木あたりの昔からの色街の磁場に通じるものが感じられます。つまり、ある種の変性意識状態に入っていきやすい仕掛けとしての地層的落差がそこにあるのです。
あなたもまた、圧倒的な「虚」に出会ってそこに自身を浮かべていきたいところです。
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生きれば生きるほど
今週のみずがめ座は、「本当は友だちなんていない」のだという大前提に立っていこうとするような星回り。
思想家の吉本隆明は『悪人正機』のなかで、「純粋に相手の気持ちやなんかが全てわかる」ような人間同士の関わりを<純粋ごっこ>と呼んでいて、そういうのは青春期の入りかけだったり、人生のごく一時期には成り立つこともあるけれども、以降はどうしても利害の方が先に来るし、どんどん薄まって、不可能になっていくんだと述べていました。
私たちはみな<純粋ごっこ>とそれ以降の切なくなっていくばかりの人生を生きている“ひとりひとり”なのであって、かろうじてそうでない場合や時期もあるだけのことなのだと言えます。
あなたもまた、自分を導いてくれた「先覚者」たちを思い起こしつつ、そのバトンをいかに繋いでいくかが改めて問われていきそうです。
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無心に遊ぶ子どもの声
今週のうお座は、子どもに戻ったようなつもりで死んだふりをかましていこうとするような星回り。
『何回も水鉄砲に打たれ死ぬ』(木田千女)という句のごとし。
息が詰まるような日々を送るなかで、思わず顔を手で覆ってぎゅっと目をつぶった際に、唐突に浮かんできた光景の数々を、なんとなくまとめて一つにしたような一句。こういう句に触れると、思わず過ぎ去ってしまった時間の大きさとともに忘れかけていた何かがふーっと浮き上がってくるようです。
あなたにとって、想像力の力を借りて生まれ変わりを遂げていこうとするような星回り。
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