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濱口竜介の映画論を集成した著書『他なる映画と』全2冊が7月3日に同時刊行

2024年06月28日 20:10  CINRA.NET

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Text by CINRA編集部

映画監督・濱口竜介の著書『他なる映画と 1』『他なる映画と 2』が7月3日に2冊同時刊行される。

村上春樹原作『ドライブ・マイ・カー』が『アカデミー賞』国際長編映画賞に輝き、現在最新作『悪は存在しない』が公開中の濱口竜介。

すべて初活字化となる『他なる映画と 1』には、仙台、神戸、鎌倉、ソウルなどで開かれた映画講座を収録。同書の半分を占める「他なる映画と」と題された全3回の連続講座では、映画史上の「傑作・名作」を取り上げながら、映画の画面はどのようにつくられ、そこで俳優たちはどのように演技し、監督はどのように演出してきたか、という映画の核心に迫る。そのほか「映画における偶然」を考察する講演や、小津安二郎監督『東京物語』と侯孝賢監督『悲情城市』をめぐって、その細部における演出を分析していくレクチャーなどを掲載。

『他なる映画と 2』には、この15年のあいだに執筆してきた作品レビューや映画をめぐる論考、エッセイを収録。リュミエール兄弟、ロベール・ブレッソン、小津安二郎、マノエル・ド・オリヴェイラ、エリック・ロメール、土本典昭、ジョン・カサヴェテス、クリント・イーストウッド、ジャン=リュック・ゴダール、ジョナサン・デミ、エドワード・ヤン、相米慎二、ペドロ・コスタ、レオス・カラックス、ギヨーム・ブラック、瀬田なつき、三宅唱、小森はるからを取り上げる。蓮實重彦やアンドレ・バザンの仕事を論じた文章なども掲載。

7月21日には神保町の東京堂書店で月永理絵と濱口竜介によるトーク&サイン会を開催。予約受付中。

7月25日には御茶ノ水のアテネ・フランセ文化センターで刊行記念上映・トーク『他なる映画のからだたち』を開催。同書で取り上げられた映画のなかから3本を上映し、濱口竜介、砂連尾理、平倉圭が「映画と身体」について論じ合う。上映作品はダニエル・シュミット監督『KAZUO OHNO』、土本典昭監督『海とお月さまたち』、ジゼル・ブロンベルジェ監督『ジャン・ルノワールの演技指導』。チケットは7月7日10:00よりPeatixで販売開始する。