本格的な梅雨入りが間近に迫っている今日、SNSでは「雨の日にフードデリバリーを注文するのは申し訳ない」という声が目立っている。実態はどうなのか。
menuは、6月13日、「雨の日のデリバリーサービス利用意向」に関する調査結果を発表した。調査は、5月下旬にネット上で行われ、フードデリバリーサービス利用経験のある439人、配達員として勤務経験がある443人から有効回答を得た。(文:長田コウ)
まずユーザーの声からみていく。約7割の人が悪天候を理由にフードデリバリーの注文を躊躇したことがある、と答えた。
「大雨の時にカッパをきて大変そうだった」
躊躇の理由としては「配達員に申し訳ないと思うから」(56.2%)が最も多かった。また、「申し訳ない」と思う理由を聞いたところ、上位には、
「身体が濡れてしまうから」(63.0%)
「配達しづらいから」(58.9%)
「事故の可能性が高まるから」(35.0%)
が入った。具体的なエピソードとしては、
「大雨の時にカッパをきて大変そうだった」「大雨でずぶ濡れの状態で届けてもらった」、
「自分が雨の中買い物に行くのが嫌なのに配達員の人に頼むのは嫌なことを押し付けているようで申し訳なく感じた」
などの声が寄せられ、罪悪感を抱く人が一定数いるようだ。
雨の日に働きたいのは「単価が高いから」「チップが期待できるから」
一方、配達員側はどう感じているのか。雨天候時の配達意向について聞くと、「悪天候時はむしろ働きたい」という回答が9割近くまで上った。理由の上位3つはこのようなものだった。
「単価が高いから」(64.0%)
「チップが期待できるから」(39.8%)
「追加報酬があるから」(35.5%)
また、「雨など悪天候時はむしろ積極的にフードデリバリーを注文してほしいと思いますか?」という質問には、9割が「むしろ積極的に注文してほしい」と回答した。
雨の日の配達は大変そう、というイメージがあるが、配達員はギグワーカーとして働いているため、働く場所や時間を自分で選ぶことができる。
こうした事実を知っているユーザーの7割は、「悪天候時は配達員が自分で働くタイミングを選ぶことができるフードデリバリーサービスを利用するよう意識している」と回答した。天候に合わせて、利用サービスの使い分けをする人も一部いるようだ。