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WRCラリー・ポーランドのエントリーリストが公開。7年ぶり開催の高速グラベルで24歳セスクがデビューへ

2024年06月19日 18:30  AUTOSPORT web

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ラリー・イタリア・サルディニア グレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)
 6月27日(木)から30日(日)にかけて、東欧ポーランドにて開催されるWRC世界ラリー選手権の第7戦『ラリー・ポーランド』のエントリーリストが公開されている。今大会には、計9台のラリー1マシンをはじめとした各カテゴリーの全44台が名を連ねた。

 2017年の実施を最後にWRCのカレンダーから外れていた、高速グラベル(未舗装路)イベントのラリー・ポーランドが2024年に昇格を果たし、7年ぶりのWRC開催を迎える。

 現在マニュファクチャラー選手権のトップに立つヒョンデ・シェル・モービスWRTは、レギュラーのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組とオット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組、さらに2016年の同大会を制した経験を持つアンドレアス・ミケルセン/トルステイン・エリクセン組(優勝当時のコドライバーはアンダース・イェーガー)がエントリーした。

 WRCイベントとして最後の開催となった2017年大会では、現在ポイントランキングをリードしているヌービルが、当時はライバルであったタナクとの激戦の末に優勝を飾った。今回ヒョンデが擁する3台のヒョンデi20 Nラリー1には、ポーランドと相性のいい3人が乗り込むことになる。

 対するTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームは、レギュラーのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組と勝田貴元/アーロン・ジョンストン組に加え、2014年、2015年大会を連続で制したセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(当時のコドライバーはジュリアン・イングラシア)がエントリーし、3台のトヨタGRヤリス・ラリー1を出走する。

 エバンスはこれまでラリー・ポーランドに4度出走しており、最高位はMスポーツから参戦した2017年大会の8位。彼にとってはベストリザルトの更新が必至となるだろう。また勝田は初のラリー・ポーランドとなるため、どのような走りを見せるか注目だ。

 残るMスポーツ・フォードWRTからは、レギュラーのアドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア組とグレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ組がエントリー。さらに、3台目のフォード・プーマ・ラリー1にマルティン・セスク/フランシス・レナール組が乗り込むこととなった。

 セスクは、ERCヨーロッパ・ラリー選手権で通算3勝を記録している24歳のドライバーで、2024年シーズンより認められているハイブリッドを搭載しないラリー1規定車両での出走となる。これはラリー1マシンに搭載されているプラグインハイブリッドシステムを外し、代わりに同等のバラストを載せて出場する、マニュファクチャラー外でのエントリーだ。

 7年ぶりのWRC開催となるハイスピードグラベル対決のラリー・ポーランド。第5戦ポルトガルや第6戦イタリアでは、回頭性の良い動きの多いヒョンデi20 Nラリー1が好走を見せた印象だが、安定性に長けている様子のトヨタGRヤリス・ラリー1が今大会では速さを発揮できるだろうか。若手3人での参戦となるフォード勢の一矢報いる活躍にも期待がかかる第7戦は、6月27日(木)のシェイクダウンより走行開始だ。

■2024年WRC世界ラリー選手権第7戦ラリー・ポーランド
エントリーリスト(RC1クラス/6月4日付)
No.TeamCarDriver&Co-DriverEligibility11ヒョンデ・シェル・モービスWRTヒョンデi20 Nラリー1ティエリー・ヌービルマルティン・ウィダグM8ヒョンデ・シェル・モービスWRTヒョンデi20 Nラリー1オット・タナクマルティン・ヤルヴェオヤM33トヨタ・ガズー・レーシングWRTトヨタGRヤリス・ラリー1エルフィン・エバンススコット・マーティンM17トヨタ・ガズー・レーシングWRTトヨタGRヤリス・ラリー1セバスチャン・オジエヴァンサン・ランデM16Mスポーツ・フォードWRTフォード・プーマ・ラリー1アドリアン・フルモーアレクサンドル・コリアM18トヨタ・ガズー・レーシングWRTトヨタGRヤリス・ラリー1勝田貴元アーロン・ジョンストンM13Mスポーツ・フォードWRTフォード・プーマ・ラリー1グレゴワール・ミュンスタールイス・ルッカM9ヒョンデ・シェル・モービスWRTヒョンデi20 Nラリー1アンドレアス・ミケルセントルステイン・エリクセンM22Mスポーツ・フォードWRTフォード・プーマ・ラリー1マルティン・セスクフランシス・レナール