思わぬことがきっかけで仲の良い友人と絶交することがある。富山県の30代前半の男性(技能工・設備・交通・運輸/年収600万円)は、「昔よく遊んだり、2人で飲みに行ってた友人がいたのですが、今は絶縁状態です」と明かし、絶縁に至った経緯を振り返った。
きっかけは、当時付き合っていた彼女と別れたことだった。
「原因は向こうの浮気で、さらに浮気相手は私の知り合いというきつい状態でした」
飲んでいるときにこの話を友人にすると、あり得ない行動に出たのだった。
普段からやらかし「突然他人に対し『ガンをつけてきた』といちゃもんをつけ絡みに行こうとしたり」
傷心の男性は友人に話を聞いてもらいたかっただけだろう。ところが友人はブチギレた挙句に「元カノに電話させろ」と言い出した。
「散々しんどい思いをし、さすがに元カノ達とも関わりたくなかったため、断るとその場では納得してくれました」
この友人について男性は、以前から「非常識なところが多々ありました」と回想する。
「例えば映画を一緒に観に行けば急に大声で話しかけてきたり、突然他人に対し『ガンをつけてきた』といちゃもんをつけ絡みに行こうとしたり、私が運転する車の助手席に乗っている時に突然窓を開けて、そこから上半身を乗り出そうとするなど、とにかく『迷惑行為をする奴』という印象でした」
かなり衝動性が高い人物だったようだ。他の友人からは「なぜこんなやつと付き合ってるんだ?」とよく言われていたものの、悪いところばかりではなく良いところもたくさんあり、「私は嫌いではありませんでした」と振り返る。
友人が「元カノに電話させろ」と息巻いたのも、男性を大切に思うからこその発言だったのだろう。男性はなんとか友人をなだめ、お開きに。帰宅し、寝ていたものの、深夜2時に電話の着信音で起こされてしまう。
「〇〇って人知ってる?」と友人の名前を口にした元カノ
電話の相手は元カノだった。男性はそのときの心境を次のように振り返る。
「何か嫌な予感がしましたが、無視せずその電話に出ると、開口一番『〇〇って人知ってる?』と言われました。〇〇とはさっきまで飲んでいた私の友人の名前です。元カノとは関わりがないため知るはずがありません。『知ってるけどなんで?』と聞くと『また連絡する』と一方的に切られました。とても嫌な予感がしました」
友人と男性の元カノは確かに知り合いではなかった。それなのに友人は帰宅後、男性の元カノに電話をかけていたというのだ。後になって、友人が元カノの電話番号を手に入れていたことが発覚する。
「私が席を立ちトイレに行ってる最中、友人は私の携帯(ロックはかかってませんでした)をこっそり開き、元カノと浮気相手の電波番号を盗んでいたそうです。2人の名前も伝えてしまっていたため、すんなり盗めたのでしょう。私は番号を盗まれたとは全く知らず」
このあと男性は、深夜にもかかわらず友人に電話をかけた。すると、事態はさらに厄介な方向に……。【後編】へ続く。