東レの100%子会社東レインターナショナルが、傘のアップサイクルブランド「ツツ(TSUTSU)」を発表した。廃棄物削減を目指し、東レグループとして初のアップサイクル事業に本格進出。第1弾プロジェクトとなるアンブレラ製品「TSUTSU The Umbrella 621」を6月13日にクラウドファンディングサイト「グリーンファンディング(GREEN FUNDING)」で販売開始した。
東レインターナショナルの調査によれば、日本では傘が年間8000万本以上消費されており、そのうち6~7割がビニール傘だという。また、警視庁が保管する遺失物の6割超を傘が占める一方で、傘の遺失届はわずか2.2%と、「傘を大切にする意識が低い」ことがわかった。
「TSUTSU The Umbrella」は社員からの発案。サステナビリティを強化している東レグループの方針と、これまで培ってきた歴史とサプライチェーンを活かせるほか、社会問題の解決にもつながる可能性がある事業として、ボトムアップ方式で商品化を実現させた。「TSUTSU」は「TI's Sustainable, Upcycled Technology Solutions for Utility」の頭文字を組み合わせた。
傘骨には、炭素繊維の領域において世界シェアナンバー1の東レが有する軽量性と耐久性に優れたカーボンファイバーを採用。サイズは「折りたたみ傘以上、長傘未満」の621mmで、8本骨でありながら約230gという軽量性を実現した。持ち手部分にはカラビナを取り付けている。