「シーイン(SHEIN)」が、現在予定している新規株式公開(IPO)を前に、一部主力商品の大幅な値上げを行ったと英・ロイター通信が報じた。
報道によると、ロンドンを拠点とする調査会社 EDITEDが行った価格に関する調査結果から、シーインが直近1年間に一部の主力商品について3分の1以上の値上げを行ったことが判明。6月1日までの1年間で、同社最大の市場であるアメリカではウィメンズ用ドレスの平均価格を28%引き上げたほか、イギリスでは15%、フランス・ドイツ・イタリア・スペインでは36%価格が上昇していたという。
シーインは、2008年に許仰天が創業した南京希音電子商務からスタートし、2012年に現在のアパレルEC事業の本格展開を開始。現在は世界150以上の国と地域(2023年11月時点)にサービスを提供しており、毎日3000点以上の新商品を販売している。IPOに関しては、アメリカで非公開の形で申請を行ったと昨年11月に報道され、企業価値が2023年5月時点で約660億ドル(約10兆円)となっていたことから、ここ数年で最大規模のIPOとなる可能性があると言われていた。しかし、ニューヨークでの申請が難航していることから、2024年2月には上場先をロンドンに変更することも検討していると報じられていた。