面接官から内定を貰った!と思っても、正式に通知されるまでは油断できない。北海道に住む50代前半の男性(企画・マーケティング・経営・管理職/正社員・職員/年収750万円)は「かなり前のことにはなりますが、私が転職活動時に味わった屈辱をお話します」と切り出し、理不尽な経験を振り返った。
「当時は、営業職で成績もよく、ワンランク上の企業への転職を目指していました」
と語る男性。ランクが上の企業なら、丁寧な選考が行われそうな気もするが……。(文:國伊レン)
「口頭ですが、内定をもらったような感じ」その後一週間連絡なし
男性は求人情報サイトからその企業を見つけた。当時「コールセンターの運営展開で急成長」している上場企業だった。応募すると面接に進んで欲しいと連絡があったため、その会社の地域支社に出向いた。
大企業だったが地域支社ということもあり、小さな事務所だったという。面接担当者から貰った名刺を見ると「支社長」と書かれており、
「責任者の面接なので、うまく行けばここで決定かなと期待したものです」
と、当時の心境を明かす。肝心の面接だが、かなりの手ごたえがあったようだ。
「わたしの経歴や成果から先方も反応が良く、最後に『それでは、今度、給与を決めましょう。連絡をします』とのことで、口頭ですが、内定をもらったような感じでありました」
面接合格を確信して帰路についた。足取りは軽かっただろう。しかし、それから1週間ほど経っても一向に連絡が来なかった。そんなある日、男性のもとに驚きの郵便物が届く。
「汚い茶封筒の中身はこれまた汚い紙が1枚。内容は、面接の結果を通知しますとのことで、汚いコピーした用紙には、『まことに残念ながら不採用となりました』とありました」
合格を確信したのも束の間、手紙一つで片づけられてしまった。しかし支店長からは内定を仄めかすような発言をされており
「給与の具体的な金額を決めようと言われていたので、目を疑いました」
と、信じられない結果に衝撃を受けた。もちろん納得いかず、会社に電話で問い合わせることにしたが……。男性はそこでもまた、裏切られた気持ちを味わうことになってしまう。【後編に続く】
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