藤原ここあ「妖狐×僕SS」の“生誕15周年”を記念した展覧会「15周年記念 妖狐×僕SS・藤原ここあ展」が、本日6月12日に東京・松屋銀座で開幕した。先がけて行われた内覧会には、TVアニメ「妖狐×僕SS」で白鬼院凜々蝶役を務めた日高里菜、雪小路野ばら役を務めた日笠陽子が参加した。
【大きな画像をもっと見る】会場入口には「妖狐×僕SS」のメインキャラクターたちの紹介パネルとイラストが登場。その後、物語の時系列順にマンガ原稿やカラーイラストが続く。第1章では1巻から3巻を対象とした原画展示のほか、カルタの好きな食べ物を展示したゾーンや豆狸となった渡狸のフィギュアが設置された。4巻から8巻までの内容を対象にした第2章の入口には、残夏が作中で描くイラストを再現した「ZANGE THEATER」が登場。凜々蝶たちが未来の自分たちへの手紙を入れたタイムカプセルの再現コーナーや野ばら、蜻蛉の印象的なシーンを切り取ったパネルの展示、一反木綿の姿となった反ノ塚の立体像が設置された。また藤原のラフや下描き原稿を目にすることもできる。
9巻から11巻までを収めた最終章の後は、「百鬼夜行」シアターが登場。1つの部屋の中で物語を全身で感じることができる作りとなっている。また7月にアニメ化も決定している「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」のイラストや原画展示、藤原のこれまでの作品のカラーイラスト約50点以上を1カ所に集めたギャラリーも用意され、最後には藤原が手がけたキャラクターたちが大集合したフォトスポットが設置された。イラストギャラリーには「わたしの狼さん。」「dear」の原画も展示されている。
プレス向け内覧会の後には、日高と日笠がトークを行った。ひと足早く展覧会を鑑賞して、日高は「愛に溢れた空間続きで、章ごとの展示に懐かしさを感じました。レアな原画だったり、展覧会用の展示物がいっぱいあったり、見どころたくさんです。BGMも映像もあって、すべてにおいて胸がぎゅっとなる、暖かくなる、優しくなれると、いろんな気持ちにさせてくれました」と語る。日笠は「普段は紙で表現されるマンガの世界が、展覧会にしていただいたことで立体的に表現されていて、アニメともまた別の『妖狐×僕SS』の世界を感じることができ本当に素敵でした。すごく久しぶりにみんなに会えて胸がいっぱいになってしまって、『また会えたね』って声をかけました」と、アニメ放送から12年ぶりに「妖狐×僕SS」の世界に触れた感想を語った。
見どころを聞かれると、日高は「たくさんある」と頭を悩ませる。日笠は一反木綿となった反ノ塚の立体像を見て「本から飛び出してきたみたいな表現に(スタッフさんたちの)愛が溢れているなと感じました」と語る。また日高は渡狸のフィギュアを見て「渡狸が愛されています」と発言すると、日笠も「愛されすぎだよね(笑)」と渡狸をいじりながらも彼への愛を述べた。また普段はなかなか見れない生原稿の数にも圧倒されたと明かした。
2人はアニメ放送時のアフレコエピソードについても言及。当時高校生だった日高は「凜々蝶はセリフやモノローグが多く、表現に悩むことも多かったんですが、周りのキャストさんが優しく教えてくださったのを覚えています。当時、現場に単行本を持って行ってキャラクターたちの表情を確認していたことも思い出します」と語る。日笠は「今ではお姉さんキャラをやらせていただくことが増えているんですが、当時はお姉さんキャラをやらせていただくのは珍しいことで。あのときスタッフの皆さんに(自分をお姉さんキャラとして)発掘していただいたことが、今の人生につながっているなと思っています。監督とスタッフさんたちに感謝です」と述べた。また日笠演じる野ばらはアドリブが多かったそう。「台本にも『アドリブ』と書かれていて、最初はびっくりしたのですが、野ばらの気持ちになるとスラスラ出てきて。基本的には凜々蝶への愛を伝えるアドリブが多かったので、楽しませていただきました」とアドリブ力を鍛えられた当時を振り返った。また日高は内覧会に参加したことを当時のキャスト陣にも連絡したそうで、「(展覧会の)写真を撮って送ったらすぐ返信が来ました!」と報告。日笠も「本当にキャスト同士仲が良かったよね」と笑顔で返していた。
また展覧会と同じ日程で松屋銀座内のMGカフェにて開催されるカフェについて、気になるメニューを聞かれると、日高は「凜々蝶&双熾のさくらクリームソーダ」、日笠は「野ばら&反ノ塚のホワイトカレードリア」をチョイス。それぞれ色合いや細かな模様の再現などに感嘆の声をあげていた。会場で販売されるグッズについては、日高が「おすわりぬいぐるみ(双熾&凜々蝶)」を猛プッシュ。「天才なんです。キャラクター1人ではなく、ちゃんと凜々蝶と御狐神くんが隣にいて、御狐神くんの足の間に凜々蝶がいるのがたまらんくて。小ささといい、このSDキャラっぽいゆるい感じがたまらなくかわいいです!」と熱弁する。日笠は「メニアックトランプ」をチョイスし、「すごい衝撃的でした。野ばら目線の萌えが詰まったトランプになっていて全部のカードを見たくなります」と語り、日高に「どんなゲームがしたい?」と問いかける。日高が「ババ抜きとかするときにそのセリフを言うとかどうですか? せっかくなら声に出したい!」と提案すると、日笠も「みんなでやりたいね!」と賛同する様子を見せた。また2人は場内に掲示されている「撮影OK」「お手触れ厳禁」などのステッカーにも着目し、キャラクターたちをあしらったかわいらしい仕上がりに、制作陣の作品への熱意や愛情、キャラクターへの理解度の高さを称賛した。
また「妖狐×僕SS」の今後の展望について期待するところを聞かれた日高。「今回の展覧会ではアニメ化されていないゾーンもあるので、そういったシーンを演じたいという気持ちはもちろんあります。大好きな作品なのでアニメが終わってからも、原作を何度も開いては声に出して読んだこともありました」と期待を寄せる様子を見せた。日笠も「愛をもってアフレコに臨んでいたので、また野ばらを演じたい、またみんなの声を聞きたい、会いたいという気持ちがすごくすごく、膨らんでしまいますね」と話していた。
最後にファンへのメッセージが贈られる。日高は「15周年を記念しての展示を楽しみにしていました。思っていた以上、期待以上の空間が広がっていて、スタッフの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。原作、アニメを観ていていたら本当に楽しめるものになっていると思います。細かいところもこだわりが感じられます」と述べる。日笠も「長い月日を経てまた『妖狐×僕SS』の世界が蘇って、たくさんの方に見ていただくことで、再び愛を語っていただく場になっています。また会えるって信じながらこの展覧会を見ていただけたらと思います」と伝え、内覧会は閉幕した。
「15周年記念 妖狐×僕SS・藤原ここあ展」は愛知でも開催。8月10日から25日まで、愛知・名古屋PARCO西館6階PARCO GALLERYで実施される。
■ 「15周年記念 妖狐×僕SS・藤原ここあ展」
会期:2024年6月12日(水)~24日(月)
会場:東京都 松屋銀座8階イベントスクエア
時間:11:00~20:00(入場は閉場の30分前まで)
※6月16日(日)、23日(日)は19:30閉場、最終日は17時閉場。
会期:2024年8月10日(土)~25日(日)
会場:愛知県 名古屋PARCO西館6階PARCO GALLERY
(c)Cocoa Fujiwara/SQUARE ENIX