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エンジンルームで2日間鳴き続けていた子猫4匹を保護 体が冷え切って命の危険が→懸命な看病で回復、かわいらしく成長中

2024年06月12日 12:00  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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エンジンルームから生後間もない子猫が発見されることがあるようです。エンジンルームで2日間泣き続けていた子猫4匹を保護したという動画が、YouTube「にこねこ【保護猫の保育園】」(@niconeko2575)に4月に投稿されました。現在までの視聴回数は29万を超える反響ぶりです。投稿者の「にこねこ保育園」さんにお話を伺いました。(取材・文:辻ひかり)

「正直助けられるかどうか不安な気持ちになりました」

ブドウ糖と動物用経口補水液で低血糖を改善しながら、徹夜で1時間おきに授乳したそう

車内に入り込んだ猫を外に逃すためにドライバーがボンネットを叩く「猫バンバン」という活動がありますが、子猫の場合は猫バンバンしても自分では外へ出られません。今回の子猫4匹の場合、車の持ち主が鳴き声に気づいたことで発車前に発見できました。しかし子猫たちはエンジンルームの中でも手の届かないところにいたため、JAFを呼んでようやく救出できたそうです。

こうして保護された子猫4匹は、にこねこ保育園さんに託されました。にこねこ保育園さんは2014年からご夫婦で保護猫活動をしています。現在は2つのボランティア団体さんから依頼を受け、捨て猫や保健所へ収容された猫を保護していると言います。保護している猫の数は年間30~50匹にもなり、これまでに150匹ほどを里親さんに譲渡したそう。

にこねこ保育園さんは、子猫4匹を保護主さんの家まで引き取りに行きました。そのときの心境を次のように振り返りました。

「保護主さんは子猫たちを温かいお湯で濡らしたタオルで保温してくださっていたこともあり、最初は4匹とも体が濡れて冷え切っていて焦りました。内臓まで冷え切ってしまうと、生後間もない乳飲み子の場合は亡くなる可能性があるため、正直助けられるかどうか不安な気持ちになりました」(にこねこ保育園さん、以下同)

どうにか救出されたものの、子猫たちの命はかなり危うい状態だったようです。

低体温・低血糖・脱水を改善しなければミルクを飲めない

体重を測りながら少しずつミルクあげていきます。排尿や排便、げっぷ出しも行います

ずいぶん大きくなりました!

4匹を育てるなかで一番大変だったことを伺いました。

「保護当時に低体温になっていたため、どうやって乳飲み子に負担をかけずに効率良く体温をあげれば良いのか苦労しました。低体温・低血糖・脱水これらを改善しなければ、お腹が減っていたとしてもミルクを飲むことができません。乳飲み子は一気に急変してしまうため、最初がとても肝心なので気を遣いました」

4匹の現在の健康状態は良好とのこと。「元気にすくすく成長しています。兄妹仲良く走り回っております」と話しており、もうすぐ“卒園”なのでしょうか。

「生後2か月以降に病気の有無を確認するためウィルス検査を受け、問題がなければすぐに里親募集をかけてご縁を待ちます」

にこねこ保育園さんは4匹の保護とほぼ同時期に、黒猫の乳飲み子も引き受けました。

「成長過程で下痢が続き、連日点滴通院になったりと苦労はありましたが、現在は安定しており元気にすくすくと成長しております」

にこねこ保育園さんは5匹の乳飲み子のほかに、子猫1匹、成猫9匹の合計15匹を現在保護しています。みんな無事に卒園できますように!