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「はたらく細胞」白血球役をやるために俳優になった佐藤健、永野芽郁も「集大成です」

2024年06月11日 16:57  コミックナタリー

コミックナタリー

左から武内英樹監督、赤血球役の永野芽郁、白血球役の佐藤健。
清水茜原作による実写映画「はたらく細胞」の製作発表会が、本日6月11日に東京・東京タワーメディアセンターで行われ、赤血球役の永野芽郁、白血球役の佐藤健、武内英樹監督が登壇した。

【会見レポート】顕微鏡を覗き込む永野芽郁と佐藤健

「はたらく細胞」は白血球、赤血球、血小板などの細胞たちの活躍を描く擬人化マンガ。人体で働く無数の細胞たちが病原菌と戦いながら成長し、友情や愛情を育んでいくさまが描かれる。本日の会見では、人間の体内が舞台である「はたらく細胞」の物語にちなみ、世界最小となる超マイクロサイズのポスターを制作し、それを記者たちに顕微鏡を使って披露するというユニークな試みが行われた。また登壇した3人が顕微鏡を使ってポスターを見る場面も。永野の「え、すっご!」という大きな反応に、佐藤は「えらいよ、そのリアクションがほしいんだから」と声をかけると、黙々と顕微鏡を覗いていた取材陣からも笑いが起きた。

続いて会場のスクリーンで、映画の特別映像を上映。「面白そう!」と満面の笑顔を浮かべる永野に対し、佐藤は「間違いなく我々の代表作になりそうですね」と自信たっぷりに感想を語る。また永野に向かって「(赤血球役は)一番ハマってたんじゃないですか?」と投げかけると、永野は感謝を述べながらも「ぴったりでしたよ」と佐藤の白血球役を賞賛。佐藤も「気に入ってます」と満足げな様子だった。

オファーをもらった当時を振り返った永野は、マネージャーから「赤血球役の話が来てまして」と言われ、何を言っているのかすぐには理解ができなかったという。しかし「(赤血球役を演じることは)最初で最後だと思うので、うれしくて楽しみでした」と役柄への期待が大きかったと続けた。一方、原作マンガを読んで作品の世界観に惚れ込んだという佐藤。白血球役を演じるイメージしか湧かなかったと言い、「逆にこれをやらなかったら俺は今まで何してたんだと、この作品を演るために今まで俳優をがんばってきたんだと。集大成です」と力強く宣言。そんな佐藤に対し、永野も「私も思いました。私がやるべきだったし、私の集大成です(笑)」と楽しげに乗っかる。

また1年ほど前に行われたという撮影について、「初日に感情を入れて演じるシーンがあったんですけど、横を見たら真っ白な人がいるわけじゃないですか(笑)。真剣なシーンなのにどうしても笑いが止まらなくて」と、佐藤扮する白血球の白さに笑いを堪えられなかったと吐露する永野。そんな永野に対し、佐藤は「光栄ですね」と余裕の笑みを見せながら、「確かに真っ白でしたけど、意外と赤血球も面白いんですよ。髪がちょっと跳ねてるし、あの帽子にもじわじわきて」と明かし、お互いに特殊なビジュアルで真剣な演技をすることに苦労したと述べた。

さらに同作のアクション監督を、佐藤が主演を務めた実写映画「るろうに剣心」でも知られる大内貴仁が手がけていることが告げられると、佐藤は「この話をいただいて、大内さんがいいって提案させていただいた」と明かす。さらに「『るろうに剣心』以上のアクションを見せないと、自分がやる意味がないなと思ってがんばったんですよ」と語ると、永野も「赤血球は白血球に守ってもらうシーンがあるので、私を全力で守ってくれる姿にきゅんとしました」と絶賛。武内監督も「一生懸命やってくれて、現場で見てても感動しました」と振り返った。

劇中では人体に37兆個以上いると言われる細胞たちを表現するために、エキストラを総勢7500人動員したという。これについて武内監督は「やっぱり数を揃えたかった。でも毎日600人呼んで全員が着替えるだけでも大変」と回想し、エキストラの中に同じ衣装で紛れている永野や佐藤の姿を見失ってしまうこともあったという。さらにVFXを白組が担当していることに触れ「素晴らしい映像ができてます。めちゃくちゃ笑えてめちゃくちゃ泣ける、両方を兼ね備えてます」と自信を覗かせる武内監督。すると佐藤も「内容は間違いないので、あとはいかにヒットするのかに期待してます。こういう映画が大ヒットしてほしい、そんな世の中であってほしい」と熱い思いを込めた。

最後の挨拶で、永野は「皆さんに自信を持って『楽しみにしててください』と言える作品ができてることがうれしいです。ぜひ楽しみに待っていてください」と力強くメッセージを送る。続く佐藤は「僕、この映画のジャンルが何かと聞かれたら『ヒーローもの』だと答えるんですよ」と持論を展開。「ヒーローものには条件とか要素ってあって。罪のない市民がいて、それを脅かす悪がいて、悪をやっつけるヒーローがいる。その3つが揃えばヒーローものだ思う」と語ると、「間違いなく、史上最小で最も身近なヒーロー」と「はたらく細胞」に対する強い思いを伝える。そして武内監督は「笑って泣けてためになる映画」と宣言し、「世界中のどこで公開しても共感してもらえると思っているので、世界中でヒットさせたい」と野望を語った。

■ 「はたらく細胞」
2024年12月公開

□ スタッフ
原作:清水茜「はたらく細胞」(講談社「月刊少年シリウス」所載)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
配給:ワーナー・ブラザース映画

□ キャスト
永野芽郁、佐藤健

(c)清水茜/講談社 (c)映画「はたらく細胞」製作委員会