幽霊を見たという人の多くがなにかの見間違いと考えられるが、複数人が同じ風貌の幽霊を見ていたら……。幽霊に遭遇したことがあるという60代前半の男性は、次のように回想した。
「午前2時頃、車でトンネルに入ったらいきなり麦わら帽子に背負子の農作業姿の爺さんが本当に瞬間的に中央線付近に現れて睨まれた」
荷物を背負ったお爺さんが、夜中のトンネル内に、それも道路のど真ん中に突然現れたとは、さぞかし驚いただろう。
「火の玉は、友人の頭の上を通過したのです」
これは40年前、天草の友人宅からの帰り道に起きたことだという。男性はさらに話を続ける。慌ててハンドルを切り、お爺さんを避けられたので事なきを得たが、恐怖を感じたのはそのあとだった。
「のちに『そのトンネルは爺さんの幽霊が出る』と聞いて知人に詳しく聞いたら、人相風体状況が同じだった」
このとき初めてゾッとしただろう。さらに……
「私は見える人ではなかったが、それ以来、気配を感じたり人魂を見たりするようになった」
と驚きの告白を続けた。幽霊の気配は「吐き気と悪寒」で感じるそうだ。
「火の玉は、夜釣り仲間と見ました。友人の頭の上を通過したのです」
この人魂の話を叔父にしたところ、「気をつけろ、人魂が頭上通過したやつは死ぬことがあるぞ」と忠告された。友人が心配になり連絡をしたら、
「仕事中に2階から落下して足を折ったとのことでした。死なないで良かった」
骨折は「人魂」のせいではなく偶然にしても、男性はすっかり驚いただろう。
人魂の正体について諸説あるが、何かを見間違えた可能性が高いだろう。トンネルで遭遇したお爺さんも、結局のところなんだかわからない。しかし男性が関連づけたくなる気持ちもわかる。
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