マリー・アマシュケリ長編単独監督デビュー作『クレオの夏休み』より前田敦子がナレーションを務めた本予告と、新たな場面写真が解禁された。
『燃ゆる女の肖像』などセリーヌ・シアマ監督作品をデビュー作『水の中のつぼみ』から手掛けるLilies Filmsが製作を務めた本作は、カンヌ国際映画祭「批評家週間」部門オープニング作品に選出され、<次なる才能>として熱い注目を集めた話題作。幼い頃にナニーの女性に育てられた監督の実体験を織り交ぜ、移民の女性がナニーとしてフランスの少女を育てるという、現在の欧州にみられる経済格差の構図も潜ませながら愛にあふれる物語に仕立てた。
この度解禁された予告編では、ナレーションを前田敦子が担当。実際に1児の母でもある前田さんは、子育てに奮闘するママたちにやさしく語り掛けるように声を吹き込んだ。最近は巨匠・黒沢清監督のロカルノ国際映画祭クロージング作品『旅のおわり世界のはじまり』に主演するなど映画俳優として国際的な評価も高い前田さんは、外国映画予告編ナレーションは本作が初。
前田さんは本作へ「クレオの感情の冒険をグロリアの無償の愛が包み込み温かい時間が流れていく。沢山の愛が詰まっていてとても幸せな気持ちになれました。こんな素敵な作品に出会えて幸せです」とコメントを寄せており、今回のナレーションに際して「静かだけど温かい、嘘がない作り手の愛情が伝わってくるこの世界観に、ぜひ映画館で浸ってほしいです。一人で観ても心地よい作品なので、この予告編を観て映画館に来てもらえたら嬉しいです」と想いを語った。
予告編は、パリで幼稚園に通う6歳のクレオとナニーであるグロリアの仲睦まじい場面から始まる。だが一転し、グロリアが帰国をクレオに告げる切ないシーンへ…。そしてクレオは、グロリアの故郷であるアフリカの島国カーボベルデへたったひとりで旅立つという驚くべき行動に出る。
カーボベルデでは最初は歓迎ムードだったが、しだいに、血のつながりのないクレオとグロリアの疑似親子の関係は、グロリアの実の子どもたちと軋轢を生む。クレオは幼い心をいためながらも、心を開いていく。そんな6歳のいじらしい様子が美しいアニメーション映像をまじえ、描かれている。
併せて解禁された場面写真では、クレオがグロリアと愛おしいひと時を過ごす様子やカーボベルデでの風景が切り取られている。
『クレオの夏休み』は7月12日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下ほか全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)