年収が500万円で家計が苦しいかどうかは、夫婦二人世帯か、子どもが何人いるか等、家族構成によってまったく違う。一概に言えることではないのだが、ガールズちゃんねるに5月下旬、「世帯年収500万くらいの家庭が1番キツくない?」というトピックが立ち注目を集めた。トピ主は自身の家庭のことなのか、
「世帯年収500万とかくらいの家庭 まじでキツくない?」
と共感を求めるように問いかけている。家族構成やローンの有無など詳しい事情は書いておらず、漠然とした質問だ。トピック内の回答は賛否あったが、反発の声が目立っている。
「我が家の様な世帯年収300万の方がキツい」
短い質問だったが、「なんでや」と違和感を覚える人が多いようだった。
「我が家の様な世帯年収300万の方がキツい」
「なんでだろ?ふつーに世帯年収350とかのがきついに決まってるやん」
「うち田舎だからこれ(300万円)でもやってこれたけど、今年異動で年収変わらないのに東京住みだよ。詰んだ泣」
など、くらべれば年収がもっと低い世帯もあり、まさにうちがそうだった、とすさんだ思い出話を書く人もいた。そういう人が、500万円が最底辺のように言われればツッコミを入れたくなるのは無理もない。
また反対に、500万円よりも高収入の人たちの不満や指摘も相次いだ。
「いいえ、1000万世帯が1番苦しいですよ」
「900万くらいがきついよ 500万は保護されてる側」
「700~1000万の税金は沢山取られるが子どもの補助は減らされる世帯が一番損してると思う」
「何の補助も受けられなくなってから言ってほしい」
といったコメントは、むしろ低収入世帯の声よりも目立っている。確かに、例えば高校無償化など世帯年収が500万円なら大体の場合満額受け取れるが、590万円以上からは補助額が段階的に減る。中には、世帯年収が960万円で高校無償化の補助金が受けられず「悔しい思いをしたことがある」と不満を書く人も。さらに
「うちなんて旦那がボーナスもらうたびに税金で60万持ってかれるんだから。私も20万以上税金で引かれるよ。これだけ税金納めているのに子供手当なかったんだよ」
と税金にうんざりした様子で書き込んだ人は、激務で帰宅時間が遅いことを嘆いていた。「収入が低くて生活がきつい」というより、こんなに頑張って稼いでいるのに、公的な助成が受けられないという不満が噴出したようだった。
年収500万円世帯「本当にきつかったよ、貯金どころか毎月赤字だったし」
しかし、「世帯年収500万円がキツイ」に対してこんな共感の声も寄せられていた。
「分かる。子供一人いるけど、税金こんなに高くなければもう少し楽になるのに」
「低すぎるってみんないうけど、妻が妊娠出産とかでパートもできない、とかであるあるの世帯年収だと思う。夫婦と子供一人の家庭とか 本当にきつかったよ、貯金どころか毎月赤字だったし」
確かに、子どもが小さくて片方が働けない、もしくは時短勤務でフルタイムほど稼げない家庭の場合、年収500万円くらいの世帯は多いだろう。その他、年齢や金遣いの荒さ、健康状態によっても生活の苦しさは違う。
ちなみに厚労省の調査(2022年)によれば世帯年収の平均は545.7万円、中央値は423万円となっている。ただ、児童のいる世帯は785万円、高齢者以外の世帯は665万円なので、現役共働き世帯が年収500万円はそう高い年収帯なわけではない。ただ、年収400万円以下の世帯もある中で、「年収500万円がまじでキツい」と言っても、多くの共感は得られないようだ。
※キャリコネニュースでは世帯年収に関するアンケートを実施しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/CPG04M4S