築年数の古い「ボロアパート」の1階に住んでいる北海道の40代前半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収100万円)は、真上に越してきた男に頭を抱えていた。
男の足音がうるさいため、「スリッパでも履いてくれ」と頼んだところ、何を思ったか男は、「足より硬い便所スリッパ」を履き始めた。「家の中を革靴でも履いてるんか!?って足音」で、前にも増してうるさくなってしまった。
騒音問題は「ボロアパート」の宿命だと思う読者もいるかもしれないが、男は風呂場の排水問題など、数々の異常とも言えるトラブルを起こしていた。女性は男の素性を探ってみることにした。
表札の名前をネットで検索してみたら……
男は昼間には寝ており、夜中から仕事を始めていたようだ。ただ、仕事と言っても「喧嘩腰に誰かと話し、ずっと『んだゴラァ』『ふざけんな、金返せ』と毎日喋る」といい、堅気の仕事ではなかったようだ。
「ちょっと人相が悪く、東京から北海道に来たと聞いていたので心配になり、フルネームで書いてあった表札の名前を検索したところ、個人で宗教を開いており、色々な活動情報が出てくる出てくる……」
男に関する情報を次々とつかんでいった女性が、なかでも「仰天した」という内容を次のように明かす。
「Facebookでマイナンバーカードを晒し、自分の口座を晒し、宗教活動としての資金を募集していました。その時点では、その方は生活保護受給をしていたため、やってはいけないことです」
部屋は破壊され、大家さんは「修繕費も出さずに出ていったと嘆いていました」
困っていたのは住人だけではない。男は家賃を滞納していたほか、部屋の破壊行為にアパートの大家さんも頭を抱えていた。
「退去通告を何度も出していたのですが(男は)全然話を聞かず、警察にも何度かお世話になって、最終的に退去した」
男が退去して女性や住人は心底ほっとしたことだろう。しかし大家さんは男が出て行ったあと、部屋を見て驚愕したのだった。
「荷物を全部置いて滞納していた家賃も踏み倒して逃げていました。大家さんが部屋を確認したところ、何台ものパソコンとタブレット、スマホなどが部屋に置いてあったそうで、パソコンのモニターは壁にガッツリと固定されていたらしく、修繕費も出さずに出ていったと嘆いていました」
女性が推察した通り、まともな仕事ではなかったようだ。部屋はこのまま貸し出せる状態ではなく、家賃も修繕費も払ってもらえなかった大家さんは呆然としただろう。男を大家さんに紹介した人物が、大家さんの持っている別のアパートに住んでいたというが……
「別のアパートに住んでいる人の紹介で、『東京から知り合いが来るんだけど、住むところがないから』と無理に頼まれて入居したそうですが、紹介した人とその母親も最終的にはさじを投げ、こちらも家賃滞納したまま逃げたそうです」
人の良い大家さんなのだろう。しかし2人の住人に逃げられたことから、女性は、
「大家さんは、もうちょっと人を選んで入居させた方がいいんじゃないかな?と思いました……」
と結んでいた。
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