DXが当たり前となりつつなる中、頑なに昔のやり方を変えない会社もあるようだ。千葉県に住む60代前半の女性(医療・福祉・介護/年収150万円)は、
「入社当初『忙しくて引継ぎ出来ないから、前回のデータを見て探って同じように作って』という非効率な業務を命ぜられました」
と振り返り、前時代的な業務を社員に強いる会社での仰天体験を語ってくれた。(文:國伊レン)
貸し出しPCの反応が悪く「それ遅くて、丸一日使えない事あるよ」と言われる
つまり何も教えられず、似たような仕事を真似しろという雑な指示だった。それでも女性が過去のデータを探っていると、結構な確率で「入力ミス・忘れや参照ズレ」が見つかった。気まずかったが、確認のため前回の作成者に聞くと
「そういうことは、ほじくらないように」
と言われて絶句したそうだ。これでは修正もままならない。
他にも「EXCELの表は、関数で直ぐに合理化できるのに、『何も変えてはいけない』と言われる」こともあったそう。理由を聞くと「皆が均一に同じように仕事をするため」と返されたが
「マニュアルと説明書(平成作成)の内容が違う&前任者と引継ぎ担当者の言い分も違う」
と、実はそれぞれが我流で仕事を進めていたことが発覚する。女性はどれを信じれば良いのか分からず「混乱しまくり」だったので、仕方なくメモした事をまとめて自分用のマニュアルを作ることにした。しかし
「それは自分の時間でやるように」
と注意されてしまった。なんでも「ノートに書くのは良いけど、PCで作成するのはダメ」であり、なぜか業務中は手書きしか許されないのだという。
「リンク貼ってファイルを開けられるので便利と説明しましたが、理解してもらえませんでした」
どうやら、この職場は「新しい効率的なやり方」にアレルギーがあるように見受けられる。しかも、パソコン自体にも欠陥があった。貸与されたパソコンが古すぎて「漢字変換をじっと待つ」レベルで処理が遅かったのだ。
「(その貸与PCをそれまで使っていた方に)聞いたら『それ遅くて、丸一日使えない事あるよ』って…お仕事出来ないでしょうーー?」
と内心ツッコミが止まらない女性。慣れるまでの我慢と思っていたが、「あまりのレトロさに思考停止になり、体調不良になる始末」と身体が先に悲鳴をあげた。
結局、時代に取り残された職場に辟易した女性は「職場や引継ぎ者を知る人から『早く辞めるべき』と強く言われ、1か月で退職願を出しました」と、即行で退職することを決めたそうだ。
※キャリコネニュースでは「『この会社もう無理!』と思った瞬間」を実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/XLVYZO65