ブラック企業は応募要項をごまかすことがあり、入社後に後悔する人があとを絶たない。「2023年4月1日採用で、某有名健康飲料販売会社へ総合職として入社しました」という50代前半の男性(埼玉県/年収350万円)は、自身が見たブラック企業の実態を暴露する。
「応募要項および就業規則では始業時刻が9時、終業時刻が17時30分とありましたが、実際は遅くて8時、早いと6時30分から仕事が始まり、終業時刻も最低18時過ぎでした。その間の法定外労働時間に伴う残業手当は皆無でした」
驚くことに、会社には「そもそもタイムカードがない」そうで、総務部はあるものの社員の労働時間の管理はしていなかったという。(文:福岡ちはや)
「備品はすべて自前で、支給はボールペンおよびシャープペンのみでした」
時間管理ができていないのは、始業・終業時刻だけではない。男性いわく、昼休みは「60分どころか15分の時間の確保できればマシ」だったそうだ。15分では休憩はおろか、まともに昼食をとれるかも怪しい。
男性の暴露はまだ続く。
「職務内容についても、2回の面接で総合職採用なのと、私の希望する総務部配属と言われ内定をいただいたのに、実際は2か月以上も個人宅へ。大雨の日も災害レベルの酷暑の日も、朝から夕方まで商品訪問販売でした。また、飛び込み営業販売に伴う販売件数について、毎週毎週、社長から1時30分以上もパワハラまがいの説教がたびたびありました。ちなみに飛び込み営業に伴う雨具や長靴などの備品はすべて自前で、支給はボールペンおよびシャープペンのみでした。また会社に個人ロッカーがないので、雨天の際には廊下で着替えをしてました」
男性いわく、悪質な法令違反はほかにもあるそうで、会社は「毎月のように退職者と入社者を繰り返していて、1年中(人材を)募集しています」とのこと。 ブラック企業に当たってしまったら運が悪かったと諦めて、さっさと辞めるのが身のためだろう。
※キャリコネニュースでは「あなたが経験したブラック企業エピソード」を募集中です。回答はこちらから https://questant.jp/q/5HZRDFFX