すでに朝からじりじりと照りつける太陽の下、気温22度/路面温度30度というコンディションでセッションはスタート。岩佐歩夢(TEAM MUGEN)を先頭に、各車は2カ月ぶりの公式セッションへと入っていく。今大会、テオ・プルシェールに代わってITOCHU ENEX TEAM IMPULの19号車でエントリーするベン・バーニコートも、2023年12月のルーキーテスト以来となるスーパーフォーミュラマシンでの周回を重ねていった。
開始13分ほどのところで、ターゲットとなる最速タイムを記録したのは、今季チーム移籍を果たした坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)。1分28秒390と、誰よりも早く28秒台に入れてきた。数分後にはこれを大嶋和也(docomo business ROOKIE)が上回り、1分28秒098でタイミングモニター最上段に立つ。このほか、序盤のうちに国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)らが上位に進出してくる。
開始30分を前に、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)のピットでは、メカニックがコクピット周辺の作業にあたる場面も。国本はナカヤマ精密(1)コーナーへの進入で右フロントがロックアップしてコースオフしダートを走行するも、その後コースにマシンを戻している。
9時58分、Juju(TGM Grand Prix)が日立Astemoコーナー(第一ヘアピン)進入左側のグリーン上にマシンを止めたため、赤旗が提示される。スーパーフォーミュラ2戦目の戦いに臨んでいるルーキーのJujuは、この時点で16周を周回し、トップから約7.3秒落ちの1分35秒235というタイムを残していた。車載のリプレイ映像からは、その直前のホームストレート走行時に異変が起きていた様子が窺えた。
Jujuの53号車回収ののち、10時03分にセッションは再開。するとここで岩佐がセクター2、3でベストタイムを更新し、1分27秒088と牧野の全体ベストを大幅に塗り替え、暫定首位に躍り出る。さらに山下健太(KONDO RACING)も1分27秒930と27秒台に入れ3番手に。セッション序盤に比較的長時間をピットで過ごした福住仁嶺(Kids com Team KCMG)は8番手、前半は20番手付近に沈んでいた野尻智紀(TEAM MUGEN)もようやくタイムを上げ、7番手へとポジションを上げる。可夢偉も5番手へジャンプアップを果たす。