職場で「自宅を売却したらどうか」と複数の同僚に言われ、「頭がおかしくなりそう」だったという話が寄せられた。公認心理士・精神保健福祉士の40代後半の女性(岐阜県/年収500万円)は、もともと病院に勤務していたが
「1年前にできた福祉施設に、新人研修担当の意味合いもあり、異動になりました。給料もアップです」
異動により通勤時間が長くなるため、職員寮を借りても良いと言われたという。年齢を理由に引っ越しさせられることもないとわかり、女性は寮を借りることにした。「単身ですし、週末には家に空気を入れに行く生活でした」と振り返っている。(文:林加奈)
「住んでない家なら売ってしまっては?」と持ち掛けられた
寮生活をしながら勤務していると、周りからこんなことを言われるようになったという。
「施設の事務の方が『住んでない家なら売ってしまっては?』と言い出したのです。何を言うのだ?定年後はどこに住めと?と思いましたが、土地柄なのかおかしい人が多いのか『住まない家を持っているのは勿体ない。売ってはどうか』と、合計5人に言われたのです。いっそ、勤務先の近くの家を買い直しては?という話なら少しは納得もできますが、寮に住んでるのに家があっても仕方ないでしょう、という主張なのです」
当然だが、自宅を売却するかどうかは持ち主が決めることであり、職場の人が干渉することではない。なぜそんなことを職場の人に言われなければならないのか。さらに
「コンプラ的におかしいことに、事務の方がバラしたのでしょうが、私の家の住所がバレていて『査定額がいくらくらいだ』とか言い出した人や『私の家がある市にいる親戚のために売ってくれ』と言い出す人までいて、頭がおかしくなりそうでした。中古とはいえ自分で購入し、ローンもない家をなんで手放すと思うのか?」
職場の人の干渉に耐え兼ね、退職願を提出した結果
女性によると異動先は「その他にもプライバシーを考えない発言の多い職場」だったため、辞めさせてもらうべく、施設長に退職願を出した。その結果
「引き留められ、結局元の病院に戻してくれるからと言うので、3か月で異動になりました。給料は元に戻されましたが、よかったです」
女性は現在も、退職せずに元の病院で仕事を続けている。
「元の市内に戻ってきて、ほっとしてます。異動先では、野菜を配る習慣や(兼業の方が多い)、バレンタインを派手にやる風習もあったし、40過ぎて独身なことをとやかくも言われていたので、田舎に嫌悪を抱く寸前でした」
と結んだ。
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