厚労省の調査(2022年)によれば世帯年収の平均は545.7万円、中央値は423万円となっているが、年収およそ450万円の世帯は、どのような暮らしぶりなのだろう。
20代後半の男性(愛知県/世帯年収450万円/メーカー系/未婚)は自身の資産について「暗号資産約50万円」と明かす。「家賃含めひと月13万ほどかかっている。今後年収は上がるので、問題ない」と不安はない様子だ。同じ年収で別の20代男性(滋賀県/メーカー系/未婚)は、資産状況と今の暮らしぶりについてこうつづっている。
「貯金200万。株式500万。持ち家。余計なことはしない生活。物価が上がりすぎている。無駄な支出はしない」
変な無駄遣いさえしなければ普通に生活できるのは、やはり両者が独身者だからだろう。(文:林加奈)
子ども2人で「ボーナスがないと生活が成り立たない」
既婚者になると事情が変わってくる。40代前半の女性(福岡県/世帯年収450万円/既婚/子ども3人/その他)の資産は「何もなし」だといい、「食費や子どもにかかるお金が高い。今からまだまだ増えるのに、ダブルワークするしかないと思っている」という。
離婚して2人の子どもを育てるシングルマザーの40代前半の女性(大阪府/世帯年収450万円/子ども2人/メーカー系)は、元夫からの養育費の振り込みはなく、「今後も期待できない」と嘆く。
「家賃8万5000円、食費6万前後、水道ガス光熱費2万程度、通信費1.5万円、習い事2.5万円。なんとか暮らせているが毎月何かしらの出費があり(主に子ども関係)ぎりぎりの生活を送っている。とりあえずボーナスが出るので毎月の不足分はカバーできている。ボーナスがないと生活が成り立たない。来年は上の子が大学に進学したいといっているのでどうなるか先行きが不安」
また、家賃を抑えるために引っ越しもしたいが「引っ越し代もばかにならない。いつまで今の家に住むのか悩み中」と、葛藤している。 さらには「上の子が就職したら家計を助けてほしいと伝えているがどうなるかは不明」という女性。将来への不安は拭いきれないようで、今の段階から
「育児もあるが自分の老後も考えなくてはいけないと思い、転職を機にiDeCoを月1.2万円、積立NISAを2.1万円はじめだしたところ。積立期間約2年」
と、資産運用していることもつづっていた。