高木ユーナ原作による映画「不死身ラヴァーズ」の公開記念舞台挨拶が、本日5月11日に東京・テアトル新宿で開催された。
【大きな画像をもっと見る】舞台挨拶には長谷部りの役の見上愛、甲野じゅん役の佐藤寛太、田中役の青木柚、劇伴と主題歌を担当したスカート・澤部渡、松居大悟監督が登壇。今作が単独初主演映画の見上は、満席の客席を前に「感慨深いものがあります。公開初日に観た方から『元気になりました!』などの感想をいただいて、作品が本当に届いているんだという自覚が生まれました」と述べる。
5月10日の公開初日にもテアトル新宿に足を運んでいた佐藤と松居監督。佐藤は「僕らが来ることを知らずに観てくださった方々が、映画を観終わった後にこんな顔をするんだということを知れてうれしかったです」としみじみし、松居監督は「この作品は10年以上やりたいと思って作ってきたので、言葉が思い浮かびません。とにかく『伝われ!』という思いでソワソワしながらエゴサーチばかりしています」と笑いを誘った。
役どころの話題になると、佐藤は「設定上、人と接するのは怖いと思うこともあり……。日によってその不安定さがスクリーンに出ている気がしました」とコメント。これに対し、見上は「手紙を渡す日や、じゅんの家へ迎えに行くときなど、確かに警戒されていると思う日がありました。動物みたいに怯えているときもあって、けっこう落ち込みましたね」と佐藤に影響を受けたと振り返る。
りのの幼なじみ・田中を演じた青木は、「不死身ラヴァーズ」で見上と5回目の共演。見上が「もはや腐れ縁」と言うと、青木は「役柄の関係性とまったく同じ。普段も相談に乗ってあげたりしているから」とジョークを飛ばし、見上から「ないです! そんなこと!」と否定されてしまう。また青木は「ミステリー要素があるので、それを僕が意味深な顔で見るときに、変に重くしてゲームマスターみたいにすべてを知っている人の感じになったらまずいなと思ったけれど、そこは松居監督がうまく調整してくださいました」と感謝した。
澤部は主題歌について「映画のエンディングに流れる曲というと、壮大なバラードがいいのかもしれない。でもこの映画の場合はそれが通用しないと思った。それくらい不思議な映画ということ。いろいろと考えた結果、弾むようなビートながらもメロディーは切ないという曲にたどり着きました」と紹介。その後、主題歌「君はきっとずっと知らない」をギターで弾き語りし、松居監督を「この時代のこの国に生まれてよかった!」と感動させた。
またイベントでは、松居監督から見上にサプライズで手紙が贈られるひと幕も。松居監督が「見上さんがいなかったらこの作品はできていないし、今日この場所に立てていない。今ここにいるお客さんにも会えていなかったはず。見上さんには改めてお礼を伝えたいです。ありがとう!」と読み上げると、見上の目から大粒の涙がこぼれる。見上は涙を拭いながら「もう嫌だ! 今日はメイクをバチバチに決めてきたのに」と泣き笑いすると、佐藤が「男性陣の誰もハンカチを持っていなくてごめん!」と謝り、場内は温かい笑いに包まれた。
最後に見上が締めの挨拶。「この組でこの作品を作れたのが幸せです。映画は観ていただいた人の解釈が生まれることで完成すると思うので、観てくださった1人ひとりの心の中でやっと映画が完成したなと思います。いろな人に届いて、この映画がみんなのパワーになったらうれしいです」とヒットを祈願した。
■ 映画「不死身ラヴァーズ」
2024年5月10日(金)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー
□ スタッフ
監督:松居大悟
原作:高木ユーナ「不死身ラヴァーズ」(講談社「別冊少年マガジン」所載)
脚本:大野敏哉、松居大悟
製作幹事:メ~テレ、ポニーキャニオン
配給:ポニーキャニオン
製作プロダクション:ダブ
□ キャスト
見上愛、佐藤寛太、落合モトキ、大関れいか、平井珠生、米良まさひろ、本折最強さとし、岩本晟夢、アダム、青木柚、前田敦子、神野三鈴
(c)2024「不死身ラヴァーズ」製作委員会 (c)高木ユーナ/講談社