快晴に恵まれたゴールデンウイーク後半初日、走り出しから好調さを披露したのは開幕戦で0周リタイアの憂き目にあっていた17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTで、予選では塚越広大と太田格之進の両ドライバーがその鬱憤を晴らすかのようなアタックを見せポールポジションを獲得。ホンダ期待のニューモデル、FL5型シビック・タイプR-GTに初の栄誉をもたらした。
一方、お膝元の富士で前方グリッドを獲得したかったトヨタ陣営は、同じく開幕岡山をアクシデントで落としていた14号車ENEOS X PRIME GR Supraの7番手を最上位としていたが、ここで大嶋和也がスタートスティントを担当するクルマはグリッドへの試走でピットを離れずタイヤ四輪交換を決断。ポカリと空いてしまった7番手グリッド以下、ずらりと12番手まで並んだ残る5台のGRスープラが決勝での浮上を期す展開となった。
ここで大外から一直線にブレーキングゾーンへと向かった2番手発進の3号車Niterra高星明誠が、立ち上がりのアウト側から回り込むようにして首位浮上に成功。その後方では10番手スタートだった38号車KeePer CERUMO GR Supraも、7番手へと大きくポジションを上げ、トヨタ陣営の先陣を切る。
ここから30分は大きな変動なく、集団内では前日の予選で悔しい黄旗区間タイム更新でQ2セッション4番手タイムを失っていた16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの佐藤蓮が、6周目に64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTを。続く8周目には19号車WedsSport ADVAN GR Supraを仕留めて11番手へ。この間、スピードトラップでは295.082km/hの最高速も記録していく。
さらに前方では開幕戦ウイナーの王者36号車au TOM’S GR Supraもペースを上げ、坪井翔が僚友37号車Deloitte TOM’S GR Supraの前9番手へ出ると、直後に介入したFCY(フルコースイエロー)の解除を狙い、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraもパスして8番手まで進出。同じタイミングで、決勝前ウォームアップ走行では良好なレースペースを確認できていた38号車KeePerの大湯も、長らく攻略を続けてきた100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTをオーバーテイクする。