高い知名度と人気で国会へと進出するタレント議員。かつてアイドルや歌手、スポーツ選手として活躍した彼らだが、国会議員の資質が疑われる案件が続いている。
自民党所属の参議院議員であるアイドルグループ「SPEED」の元メンバー・今井絵理子が体調を崩し、約1カ月前から国会を欠席。現在は入院して療養に努めているという。
体調不良からの欠席であれば、そこまで批判を受けないが、今井氏のこれまでの“疑惑”が大きく影を落とす。その一つが昨年7月にSNSでアップしたフランス研修旅行。この投稿に「税金の無駄遣い」との批判が殺到した。その批判に対して、今井氏は研修旅行の成果を報告すると言及するも、現在まで報告はされていない。
2017年に元神戸市議の橋本健との不倫疑惑まで報じられており、幾度と国会議員の資質が問われてきた今井。そんな疑惑が続くからこそ、今回の国会欠席にも厳しい目が向けられているのだ。
早く議員を辞めて欲しい
《税金泥棒と言われても仕方がない》
《早く議員を辞めて欲しい。この議員は国民から税金を搾取し、遊び呆ける事しか頭に無い》
《これだけ有権者からの批判も真摯に受けず、研修と宣う報告書も提出せず、一体政治家としての自分の立場を理解してるのか疑いたくなる》
といった非難の声、辞職を求める声がネットニュースのコメント欄に並ぶ。
また4月26日、元格闘家の須藤元気が衆議院東京15区補欠選挙出馬に伴い、立憲民主党から比例代表で出馬した「モーニング娘。」の元メンバー・市井紗耶香が繰り上げ当選となるも、在職1日で辞職するという珍事も。
子育てと議員活動を両立する自信ない
「子育て真っ最中で体調のことと子育てを議員活動と両立することは、自分には自信がない」「芸能関係の仕事がいま非常に順調で、仕事が来ている状況なので、この芸能関係の仕事をいただいている方々に対しても迷惑はかけられない」と、辞職に対する理由を語った。
こうした芸能人上がりの議員に対して、スポーツ誌の社会部記者は厳しく非難する。
「今井さんや市井さんなどのタレント議員は、これまでも票集めの客寄せパンダとして扱われてきました。政党幹部からすれば、議席が獲得できれば良いということなのでしょう。2022年の参議院選では元『おニャン子クラブ』の生稲晃子氏が当選。しかし選挙中から『国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りない』という声が上がっていました。しかも、当選後はインタビューNG。ボロを出さないように立ち回ったようにしか見えませんでした。
歌手の中条きよしさんも2022年の参議院選で維新から当選しましたが、その後の議員としての活動が問題になっています。国会質問で自分の新曲やディナーショーを宣伝したり、自身の年金未納を開き直ったり。まともなタレント議員は、ほぼ皆無ですよ」
今年実施されると見込まれている衆議院議員選挙。人気や知名度だけで1票を投じないように気を付けたい。