社会人として働いていると、安い給料、パワハラ上司、無茶なノルマなど、「この会社もう無理」と投げ出したくなる瞬間があるものだ。北海道の40代女性(医療・福祉・介護/年収250万円)もその一人。「この会社もう無理」と思った瞬間から退職するまでの経緯を紹介したい。(文:林加奈)
仕事を教えてくれないのに「勝手にしている」と言われた
女性は入社当初、1週間の研修期間があると聞いていたという。ところが
「2日目から『忙しいので』と、研修担当不在となり1人で慣れない仕事をすることに。不慣れながらも頑張ろうと試みたが、担当不在な上に連絡も取れず、業務マニュアル等の資料も一切ないので手探りで何とか仕事をできるように進めていった」
女性なりに熱心に取り組んだが、現場の評価は意外なものだった。
「後日、『教えてないようなことを勝手にしている』と言われ、教えも何もなく困っていることを上司に報告。1か月経っても何の対応もなく、更には残業代も【所定時間内】と処理され支払われていないことも確認」
教えていないことをしてほしくないなら、先に仕事の内容を教えるべきだろう。この時、女性は会社に対して残業代の支払いを請求するとともに、退職願を提出。仕事を教えてもらえず、わからないながらも手探りで仕事をしても「勝手にしている」と言われてしまうのだから、辞めたくなるのは当然だ。しかし、
「退職の引き留めはしてくるが、2週間経っても仕事ができない環境や、残業代については依然として対応されないまま」
だったという。女性は「次月に退職願を退職届に変更して転職の意思を固めた」と、当然の顛末を綴っていた。
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