注目の連ドラ『Destiny』(テレビ朝日系)が4月9日に始まった。主演は、石原さとみ。ただ、最大の注目理由は大型カップル誕生のきっかけとなったことだったりする。
亀梨和也(KAT―TUN)と田中みな実(37)だ。とはいえ「ビジネスカップル」説も浮上。ドラマの宣伝用に「作られた」話では、というわけだ。
「みな実は、みんなのみな実だから」
この連載でも2月に田中みな実について取り上げた際、その本気度を疑ってみた。かつて結婚間近といわれた藤森慎吾(オリエンタルラジオ)や、お気に入りだと公言する北村匠海に比べ、亀梨は系統が違うからだ。
また、田中と親交のある小木博明(おぎやはぎ)がLINEで真相を問い合わせたところ「みな実は、みんなのみな実だから」と、はぐらかされたという。
一方、亀梨はといえば、ジャニーズJr.時代から「絶対にデビューしたい」が口癖。常に先代社長のそばにいるようにして気に入られ、目標を実現させたという。当時の彼を知る業界人は「営業大将」と評したほどだ。
もちろん、上昇志向はスターの条件でもある。事務所の、そして『3年B組金八先生』(TBS系)の先輩でもある田原俊彦もまたしかりだ。人気が出始めたころ、どうすれば生き残れるかを武田鉄矢にまで相談していた。
そんな亀梨の絶頂期は2005年からその翌年にかけてだろう。山下智久との『修二と彰』で発表した『青春アミーゴ』と、KAT―TUNとしてのデビュー曲『Real Face』が大ヒット。2年続けてオリコンの年間1位シングルを歌うという快挙を達成した。
ちなみに、代表作にはそのアーティストの本質を象徴するようなフレーズが垣間見られたりもする。『青春アミーゴ』には「地元じゃ負け知らず」、『Real Face』には「ギリギリでいつも生きていたい」というフレーズが。その後の芸能人生を見た場合、さすがに「負け知らず」とはいえないものの「ギリギリ」のところでしぶとく踏みとどまってきた印象だ。
ポストSMAPを期待されたKAT―TUNは、ブレイク直後に赤西仁が留学を理由に活動休止。亀梨自身も小泉今日子との熱愛報道で、ファンをがっかりさせた。
その後、赤西は復帰したものの、2010年に脱退。2013年には田中聖、2016年には田口淳之介も脱退して、3人体制となった。グループはその際、1年8か月もの充電期間を設けて出直している。存続の危機をなんとか乗り越えてこられたのは、彼がドラマや映画、野球中継などでマメに存在感を示してきたことも大きい。
「似た者同士」のカップル
ただ、4年前にはコロナ禍にもかかわらず、山下智久とともに未成年女性のいる飲み会に参加してしまい、事務所から厳重注意を受けるハメに。それでも、その未成年女性とホテルで合流したことが報じられ、活動を自粛した山下に比べ、最悪の状態は際どく免れている。
とまあ、なんだかんだで約20年、芸能界の第一線にいるわけで、そこには持ち前の営業力もプラスに働いてきたのだろう。
田中との交際についても、無意識の勘めいたものがそれを選択させた可能性がある。アイドルとしてアラフォーという大きな壁を越えていくには、話題はいくつあっても多すぎることはない。
そういう意味では、アイドルアナから出発した同年生まれの田中も似た状況にある。「ビジネス」かどうかはともかく「似た者同士」のカップルであることは間違いないようだ。
宝泉薫(ほうせん・かおる)アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。著書に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)