コロナ禍をきっかけにリモート面接が浸透したが、対面ではないせいか、なかには酷い態度を取る面接官もいるようだ。千葉県の40代後半の男性(サービス・販売・外食)は、デジタルデザインを主事業とする会社で受けた、腹立たしいリモート面接の一部始終を振り返る。
「面接官が2人いたのですが、こちらが『はじめまして、○○です。本日はお時間をいただきありがとうございます。何卒よろしくお願いいたします』と挨拶をしても、その面接官は2人ともどの部署の誰なのかなど一切名乗らず」
相手が自己紹介をしたのだから、面接官とはいえ名前くらいは明かすのがマナーではないのか。驚くことに、面接官のいけ好かない対応はその後も続いたという。(文:福岡ちはや)
「どこの誰かも名乗らない人物に『実力がない』と言い放たれ」
男性は面接資料として履歴書と漫画作品を提出していた。面接官は男性の作品を「サラッと一瞥」すると、「受賞歴があるらしいですが、そのときの担当は何て言ってたんですか?」と聞いてきたという。それに対し、男性が「構成と演出の能力が高いゆえの受賞です」と答えたところ、
「うちであなたは無理ですね」
とバッサリ切り捨てられてしまったそうだ。果たして、サラッと作品を見ただけで実力を判断できるのだろうか。男性は「実力が足りなかった。ただそれだけの話なのかもしれませんが」と言いつつも、やはり納得がいかなかったようで、
「表紙やコマ割りを一瞥しただけでは、実力すべてを判断することは難しいはずなのですが。ただの好みで、どこの誰かも名乗らない人物に『実力がない』と言い放たれ、挨拶もせず名乗りもしない常識のない面接官にボロカスに言われたことがとても悔しかったです」
とこぼす。しかし、「狭い業界なので、仕事を干されたりする危険性も考えて、強い態度に出れなかった」そうで、男性は「自分にも腹が立ちました」と当時の胸中を語った。そして、
「冷めた空気のまま面接は終わりましたが、もう二度とリモート面接は受けない決意をしました。言うまでもなく、今まで受けた会社のなかで一番最低な面接官でした」
と面接官を酷評した。不快ではあるが、そんな面接官のいる会社に合格せずかえってよかったのかもしれない。
※キャリコネニュースでは「面接での信じられないエピソード」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/74FZSHAJ