マドンナ(65)が、コンサート開始を2時間以上遅らせたとしてまたしても観客から提訴された。今年1月には、米ニューヨークでの3公演が遅れて開始したとして、2人のファンがマドンナを訴えていた。さらに今回は、ワシントンD.C.での2公演について3人のファンが訴状を提出した。法的文書では、マドンナが遅刻したのは法律違反だと訴えているほか、パフォーマンスの大半が口パクだったと主張している。
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マドンナは1983年にアルバム『バーニング・アップ(原題:Madonna)』でデビューして以来、「ポップの女王」として現在も活躍している。これまでに世界各国でツアーを行ってきたが、開演時間が予定より2時間以上遅れることでも有名だ。
昨年10月からは、デビュー40周年を記念するワールドツアー『ザ・セレブレーション・ツアー』を開催している。そんなマドンナが、コンサート開始時間の遅れをめぐる集団訴訟に直面する事態となった。
今年1月には、マドンナのコンサートのチケットを購入したマイケル・フェローズさんとジョナサン・ハデンさんが、米ニューヨークにあるブルックリン連邦裁判所に訴状を提出。昨年12月にブルックリンの「バークレイズ・センター」で開催された3公演が、チケットに記載された開演予定の午後8時半ではなく午後10時半過ぎに開始したことは、同州の法律違反だと主張した。
さらに、観客らは午前1時過ぎに会場を出たため、公共交通機関の利用が限られ、ライドシェアサービスの料金も上がったと訴えた。
2人の弁護士は法的文書で、「マドンナはコンサートに遅れて到着し、時には数時間遅れて開始した長い歴史がある。この歴史は、ツアー『Rebel Heart』(2015年~2016年)、ツアー『Madame X』(2019年~2020年)、それ以前のツアーを通して起こり、マドンナは継続的に2時間以上遅れてコンサートを開始した」と述べていた。
そして今回、新たにマドンナを提訴したのは、チケットを購入したエリザベス・ハルパー=アセフィさん、メアリー・コノボーイさん、ネスター・モンテ・ジュニアさんだ。
3人は現地時間19日に米ワシントンD.C.の裁判所に訴状を提出し、昨年12月18日と19日、同市にある屋内競技場「キャピタル・ワン・アリーナ」で開催された両公演で、マドンナが2時間以上遅れて開演したことは法律違反であると訴えた。
チケットに記載された開演予定は午後8時半だったが、実際に開始したのは午後10時半過ぎだったという。
米誌『Rolling Stone』が入手した法的文書によると、「コンサートが終了する前に会場を去らなければならず、公演を完全に観るという体験を奪われた」と訴えている。
さらに訴状では、マドンナが「パフォーマンス中に、会場内を暑くて不快な温度に維持していた」ことや、「パフォーマンスの大部分は口パクだった」と主張。マドンナとツアーを主催するライブ・ネイションに対し、このように非難した。
「こういった疑惑に関する行為は、チケット購入者に対するマドンナの傲慢であり、無礼である。要するにマドンナとライブ・ネイションは、消費者にとって最悪の悪夢だ。」
1月にニューヨークに提出された訴状に対し、マドンナとライブ・ネイションの弁護士は「マドンナのファンは、メジャーなアリーナ公演でのヘッドライナーがチケットに記載された時間にステージに立つとは思っていない」と擁護していた。
そして、「ファンはチケットを購入した時点で、すでに理解していたことを理由に訴えることはできない」と主張した。
これに対し、ワシントンD.C.のファンの弁護士は、マドンナとライブ・ネイション側の主張を「馬鹿げている」と一蹴し、このように述べた。
「実際に合理的な消費者は、テイラー・スウィフトやブルース・スプリングスティーンのコンサートが、チケットに記載された時間に開始することを確認している。ブロードウェイの劇場やNFL、メジャーリーグの試合でも同様の経験をしている。」
画像は『Madonna Instagram「Never be Free Cause she’s Popular」「It’s Show-Time」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)