死後の世界があってほしいと説に願っている。天国とか地獄とか、そういうのは宗教観によって異なるものばかりだけど、やっぱり死んだら一切が無というのが、個人的になかなか、まだ受け入れられない。あの世というものがあったほうが、今生きている自分の助けになるような局面も多いと思うのだ。
オカルトってのはこういう具合に、緩く、うっすらと「あるといいな」と感じておく程度がいいというか、最適な距離感だと感じる。
そういうわけで今日はオカルト話をしたいんだけど、死後の世界の住人があれこれ干渉してくるタイプの話ではなく、生きている人間の想念が干渉する系統の話。つまり生霊(いきりょう)の話をしていきたい。(文:松本ミゾレ)
「何か見えない力ってあるのでしょうか」
先日、ガールズちゃんねるに「生霊ってあると思いますか」なるトピックが立っていた。
このトピックを立てた女性は、先日会社の取引先の妻子持ちに告白されたという。
自社の先輩に聞いたところ、この妻子持ちは不倫の常習犯らしく、以前も不倫していたそう。さらにお金のトラブルも起こしていて、借りた金を返済しなかった、とも。そんな手癖の悪い妻子持ちが、先日交通事故に。
この女性は「私の周りで略奪婚をした人はみんな男性が病気になったり亡くなったりしています。五人知っていて全員です。(中略)生霊がついているのではと思ったりもします。単なる偶然でしょうか。それとも何か見えない力ってあるのでしょうか」と不安になっているとのこと。
事故や病気と生霊の因果関係というのは当然分からないんだけど、不貞をしてきた男性がみな不幸に見舞われて、なにかあるのではと思っているようだ。
ただ、個人的には生霊が毎回毎回色んな場面で登場するとも思えない。なので、早死したとかの話は「自分の健康に無頓着な奴だから不貞なんかするのよ」と思ってしまう。なんでもかんでも生霊のせいにしなくてもいいのでは? というスタンスだ。
既婚男性と知らずに付き合ったら夢で「変なおばさん」にうなされる
でもこのトピックには「あ、それは生霊のせいですわ!」と言いたくなるような事例も色々と寄せられていた。ちょっといくつか、引用させていただきたい。
「既婚者と知らずに付き合った男がいて、夢で変なおばさんに銃で狙われたり、夢でうなされるのが数日続いた。悪夢ばかり見るなーって思ってたら相手の妻と言う人から電話かかってきて発覚」
「私も略奪された側だけど恨んでた。嘘みたいだけど元旦那は再婚後41で突然死したよ。私も生霊飛ばしてたのかな。でもデブだったし酒飲みだったし不摂生していたからかも」
「ギャンブル依存症の兄にタンス貯金から200万近く盗まれたんだけど(兄は私が気づいてること知らない)この前兄から電話かかってきて、『すげー怖い夢見た。お前が俺に馬乗りになって鬼のような顔で首絞めてきた』って言われた時は生霊飛んでんだなぁと思った」
と、こんな具合に生霊話の実例と思えるようなエピソードが数々。個人的に一番ヒヤッとしたのが、200万もタンス貯金を盗まれながらも問い詰めない女性が、その兄の夢の中に出て首を絞めるという話。普通なら怖くなって利子付きでお金返すよね。
あと、色恋関係のもつれが生霊を飛ばすか飛ばさないかみたいな話に繋がりやすいようにも見て取れる。やっぱり不誠実なことはしてはいけないのだ。そこだけ気をつけていれば生霊問題とも無縁でいられるだろう。